生活者のメディア接触は「量」から「スピード」へ~メディア定点調査2015 最新データより~

博報堂DYグループの社内向け冊子を書籍化した「広告ビジネスに関わる人のためのメディアガイド2015」が4月下旬に発売されました。発刊を記念し、編集・執筆に関わった博報堂DYメディアパートナーズ社員が各メディアのトピックを紹介します。

博報堂DYメディアパートナーズのメディア環境研究所は、生活者のメディア接触の現状を把握するために、年1回「メディア定点調査」を実施しています。最新の「メディア定点調査2015」では、2006年からの時系列分析を実施。分析から見えてきた2つの変化をご紹介します。

変化①メディア総接触時間は383.7分。「携帯・スマホ」「タブレット」でメディア総接触時間の1/4を超える

2015年のメディア総接触時間は383.7分(1日あたり・週平均)。昨年とほぼ変わらず380分台でした。昨年から伸びたのは「携帯・スマホ」「タブレット」で、他メディアは微減。2006年から接触時間が伸び続けているのは「携帯・スマホ」のみで、「タブレット」を併せると今年初めて、メディア総接触時間の1/4を超えました。「パソコン」は2011年をピークに減少に転じ、メディア総接触時間の構成比では、ピーク時に23.3%だったシェアが、今年は17.7%と2割を切っています。

【メディア総接触時間の時系列推移(1日あたり・週平均):東京地区】

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【メディア別接触時間の構成比 時系列推移(1日あたり・週平均):東京地区】

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一方、「携帯電話・スマホ」のシェアは、2006年の3.3%から今年は6倍強の20.9%と急速に伸びています。デバイスの所有率を見ると、スマホの所有率(東京)は、昨年から10ポイント以上伸びて、今年69.2%と7割に迫り、タブレットの所有率(東京)は27.5%と昨年の2割から伸長し、3割に近づいています。近年のデジタル化はスマホ、タブレットなどのスマートデバイスが牽引しているということが見えてきます。

変化② メディア接触ヘビー層(1日6時間以上の接触者)が半数に迫る

メディア接触を時間量別のシェアで見ると、「メディアヘビー接触層」(1日6時間以上接触・週平均)は2006年から10ポイント以上伸長し、今年49.6%と半数に迫りました。中でも10時間以上の接触者は、2006年の5.3%から昨年1割を超えました。一方、「メディアライト接触層」(1日4時間未満・週平均)は、2006年の30.3%から今年23.2%と減少しており、メディアの長時間接触者が増加していることがわかります。

【メディア総接触時間量別の構成比 時系列推移(1日あたり・週平均):東京地区】

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生活者のメディア接触に新たな兆し~メディア接触は「量」から「スピード」へ~

前述のように、2015年のメディア接触時間は383.7分。昨年に引き続き380分台と、時間量におけるメディア接触は飽和状態に近付いている感があります。情報爆発以降、情報量は拡大の一途を辿っていますが、スマホなどのスマートデバイスが急速に生活に浸透した結果、生活者のメディア接触をひも解くポイントは「量」ではなく、「スピード」にシフトしつつあると考えられます。

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画像提供:Shutterstock

メディアからの情報発信のタイミングに合わせて情報を取得していた生活者は、常にそばにあるスマートデバイスによって、自分のペースで情報を取得するようになりました。以前と同じ接触時間であっても、情報を高速処理して、より多くの情報に接触するようになる、限りある時間の中で膨大な情報を処理するため、メディアの同時行動化が進む、自分の好きな情報をひたすら楽しむなど、生活者はこれまでになかったスピード感でメディアに接触し始めています。

生活者のパーソナルなエリアにまでメッセージを届けられるようになったいま、それぞれのメディアの特性を生かし、柔軟に組み合わせて、生活者のスピードに合った情報を発信することが、コミュニケーションの質を高め、生活者との絆を作っていくのではないかと考えています。

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新美 妙子
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所 上席研究員
1989年 博報堂入社。新聞局、メディアマーケティングセクションを経て、2013年4月より現職。「メディアガイド」、「メディア10年変化(M10)」を編集・刊行。


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メディアガイド2015(博報堂DYメディアパートナーズ)
メディアガイド2015(博報堂DYメディアパートナーズ)

博報堂DYメディアパートナーズ http://www.hakuhodody-media.co.jp/
博報堂、大広、読売広告社の経営統合により、それぞれのメディア・コンテンツ機能を統合し2003年に設立された、他に類のない「総合メディア事業会社」。メディア・コンテンツビジネス領域において、プラニング、プロデュース、バイイング、トラフィック、ナレッジを主要な機能として駆使し、広告主、媒体社、コンテンツホルダーに対し、最適な課題解決力を提供している。

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