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いま企業に必要なのは、マーケターではなくイノベーター

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それぞれの会社において、「マーケティング」はどのように位置付けられていますか。

「会計ソフト」というワードから想起される堅苦しさはなく、ベンチャーらしい自由闊達な空気が感じられるfreeeのオフィス。

伊佐:なくてはならない存在だと思いますし、社内各所からもそう思われていると感じています。というのも、我々が扱っているのはBtoBの製品で、単発のキャンペーンですぐ購入、となるケースはほとんどありません。当社サービスのユーザーは、2015年10月現在、40万事業所。サービス開始当初の中心層は個人事業主でしたが、近年では法人ユーザーが増えています。今後、法人ユーザーをより増やしていく上では、マーケティングチームが最初の接点となって関係性を築き、セールスチームやサポートチームがフォローする体制が欠かせないと考えています。セールスなくしてBtoBビジネスはできないし、マーケティングなくしてセールスは成り立たないーーセールスとマーケティングの連携体制が確立されています。

マーケティングチームが担う役割としてはもう一つ、freeeのブランディングも非常に重要です。バックオフィス業務をクラウド化することで、あらゆるビジネスをクラウドで完結できる社会「クラウド完結型社会」を目指すーーfreeeとして実現しようとしている未来、お客さまへの提供価値を理解していただくことで、より各サービスの良さが伝わるはずと考え、PRチームとともにfreeeの世界観を伝えることに力を入れています。

稲垣:当社は、専任スタッフは少ないものの、マーケティングを非常に重視しており、製造・営業・マーケティングと部門を問わず、スタッフ一人ひとりがマーケティング発想で業務に臨むことを目指しています。「こういうお客さまに、こういうビールを届けたい」という、いわゆるマーケティング目標に対し、それぞれの専門スキルを生かして取り組んでいます。製造部門以外の社員もビールが大好きで詳しいですし、製造部門の社員もお客さまと触れ合うのが大好き。「お客さまに個性的で美味しいビールを届け、あっと言わせてファンにするためにどうしたらいいのか」という共通の課題に、それぞれの立場から向き合っています。

伊佐:マーケティングは、マーケティング部門だけがやればいいことではないんですよね。お客さまに自社の商品・サービスを理解し、購入・利用していただくために、どうメッセージを発信していくのかは、開発部門や営業部門、サポート部門とも共に考え、実行するべきだと思います。

稲垣:そうなんです。実際、新製品の開発時には、製造部門のメンバーも一緒になって製品のネーミングを考えますし、僕らマーケティング部門が製造部門に「もっと味に個性を出してほしい」といった要望を出すこともある。お客さまが求めていることは何なのか、部門をまたいで、インサイトを喧々諤々議論することも…。

伊佐:それが小さな組織でマーケティングに取り組む上での課題であり、やりがいでもありますよね。開発、マーケティング、セールスと、すべての部門間の距離が近い。ユーザーがどんな人たちで、その人たちにどんなサービスを開発すればいいのか。どういうメッセージを、誰に届けるのか。それを全社で考えられるのは、小さな組織の良いところだと感じます。

「続きは100万社第5号本誌をご覧ください」

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稲垣 聡
ヤッホーブルーイング Sales & Promotion 軍団/ブランドチーム

リクルートメディアコミュニケーションズ、パラドックス・クリエイティブのコピーライターを経て、2011年ヤッホーブルーイング入社。「よなよなエール」をはじめとする製品のマーケティング戦略・ブランド戦略を担当。

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伊佐裕也
freee マーケティング本部長

freeeのマーケティング責任者として「クラウド会計ソフトfreee」などのマーケティング戦略の策定および実行を統括。2015年7月入社。freee 入社前はグーグルのSMB(中小・中堅企業向け)マーケティングチームを統括。英国オックスフfreee ォード大学政治経済学部、INSEAD経営大学院卒業。


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