中国のスマートフォンメーカーOPPOの日本法人オウガ・ジャパンは4月15日、フォルダブル(折りたたみ)スマートフォン「OPPO Find N6」を発売した。日本のフォルダブル市場はSamsungやGoogleなど海外メーカーが先行してきた領域であり、そこにOPPOが新たに参入した形だ。世界全体で見ても折りたたみスマホの市場規模はなお限られているが、日本で普及が進みにくい背景には、日本人特有の「国民性」もあると同社担当者はみている。
4月14日の発表会で日本のフォルダブル市場について説明したオウガ・ジャパンの河野謙三氏(左)
フォルダブル市場は依然として小さい。市場調査会社TrendForceによると、2025年の世界出荷台数は1980万台で、スマートフォン全体に占める比率は約1.6%にとどまる。価格の高さに加え、耐久性や折り目に対する不安も根強いとみられる。
そうした中でもOPPOは2018年からフォルダブルの研究を継続してきた。8年間で投じた研究開発費は約600億円、取得特許は3500件を超える。
限られた市場であっても投資を続けてきた理由について、オウガ・ジャパン専務取締役の河野謙三氏は、「体験価値の向上」を重視してきたためだと説明する。スマホの機能やギミックを研究してきた中で、フォルダブルは利便性と新しさを強く実感できるカテゴリーだったという。
河野氏は、「実際に使ったときのワクワク感や利便性を、より多くの生活者に届けたい」という思いが、継続的な開発の起点になったとしている。
もっとも、OPPOが初代「Find N」を投入したのは2021年だ。その後も4世代にわたって改良を重ねてきたが、日本市場への投入は今回まで見送られてきた。
そこには、日本ユーザーの「品質へのこだわり」があるという。河野氏は、日本の市場を「減点方式」と表現する。「100点からスタートして、どれだけマイナスを少なくできるかが問われる」のが日本市場であり、海外市場は「60点から始まり、使って良かった点が加点されていく市場」だという。
この認識の背景には、日本の生活者が新しい商品カテゴリーに対しても、まずデメリットや欠点を見極めようとする傾向があるという見方がある。同社は日本で約9年間ビジネスを続ける中で、レビューやアンケートでも厳しい意見が寄せられる傾向があるとしており、その背景について河野氏は「国民性」との見解を示した。
こうした日本市場の厳しさは、フォルダブルスマホの普及が進みにくい理由にもつながる。市場自体がまだ小さいことに加え、日本では新しい製品カテゴリーに対して様子見の姿勢が強いためだ。同社も日本のフォルダブル市場について、「一般層での認知はまだ高くなく、市場全体としては本格普及前の段階にある」としている。
