※『宣伝会議』2016年3月号の掲載記事を一部改変しています。
CASE1:イントゥイット
最高のステージは、どの中小企業の手に!?
年に一度のお祭りを、顧客とともに盛り上げる
米国で、中小企業向けでは 90%近いシェアを誇ると言われる、会計ソフト最 大手イントゥイット社。今回のスーパーボウルでは、30秒CMを出稿することを表明している。
しかしCMの内容は、イントゥイッ トの商品・サービスを直接的に紹介する ものではない。同社が会計ソフト「QuickBooks」のブランド名で実施しているスモールビジネスコンテスト「Small Business Big Game」で優勝した中小企業に、その CM 枠で広告をする権利を与えるのである。昨年に続き、 2度目の開催となる。
ルールは簡単。コンテスト参加企業は、中小企業オーナー向けのソーシャルネットワーキングサービス「OWN IT!」に登録し、自らのビジネスへの情熱や、社会に対する提供価値を伝える投稿を行う。その投稿を見て、他のユーザーは気に入った企業に投票、得票数が最も多かった企業がCM放映権を獲得できる。
コンテスト公式サイトには、最終的にファイナリストにまで登り詰めた3社が紹介された。男性向けショートパンツを製造しオンライン販売するスタート アップ企業「Chubbies Shorts」、味が濃くてカフェインも多い“世界最強”の コーヒーを製造販売する「N.Y.’s Death Wish Coffee Company」、1930年の創業から変わらずニューヨーク・イースト オーロラ村で雑貨店を営み続ける「Vidler’s 5&10」である。そして1月28日、晴れて発表となった優勝企業は「N.Y.’s Death Wish Coffee Company」。合わせて、同社のCM映像も公開された。
「QuickBooks」のターゲットを中小企業に絞った上で、見込み顧客へのリーチや、既存顧客との関係強化を図る、 スーパーボウルの話題性をうまく活用した事例と言える。同社スモールビジネスグループのKen Wach氏は、ウォールストリートジャーナル紙に対し、「このキャンペーンの成否は、コンテストに参加した1万5000社のうち、どれだけの企業と6〜12カ月後も関係性を維持できているかということに現れると思う」と語っている。
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