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コラム

野呂エイシロウ「テレビPRで、売り上げをつくる!」

7年前の山本モナ問題から考える 広報PR業界「ベッキー復活」のシナリオ

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本当に今年はスキャンダルが多い年である。ご存知の通り、ワイドショーや週刊誌、スポーツ紙では連日、次から次へと芸能人のスキャンダルが賑わっています。おかげで、ワイドショーの視聴率も絶好調。ちょっと数字がわかりませんが、雑誌やスポーツ新聞も調子がいいのでは?と推測されます。

解散を逃れたグループ、不倫が問題になったタレント、覚せい剤で逮捕された元プロ野球選手など盛りだくさんである。

筆者はスキャンダル後の「山本モナ」を起用した

2014年3月、B-R サーティワン アイスクリームのPRイベントに出演したベッキー。

この中で、今後もPR価値があるのは?となると、もちろんSMAPとベッキーである。逮捕された元プロ野球選手は、裁判の行方を見ないと分からないが…復活は困難である。

なにせPRである。企業イメージを全面に背負っているのだ。非常に難しい。

実は、ボクは、以前それを逆手に取って成功した経験がある。米国フラッシュマーケティングのギルトの日本ローンチの際である。2009年だから、もう7年も前の話だ。その時、どんなイベントをするのか?非常に困難を極めた。

そこで考えられたのが、話題性のある女性である。だが、ギルトの名前は、タレント事務所は誰も知らなかった。だから有名女優さんなどはことごとく断った。本当に時間がなく、ローンチまでの2カ月を切ったその日、ついにある決断をした。山本モナさんを使おうと決めたのだ。

イベントは5月。実はその7カ月前の前年10月に、プロ野球選手とのスキャンダルが女性週刊誌に報じられたのだ。不倫だった。写真が撮影されていた。それが問題になり、テレビのブラウン管から姿を消していたのだ。ブラウン管という言い方は古いですね。そう、番組から消えていたのだ。

そんな女性をなぜ?と当時よく聞かれたのだが、一番は、美人であること。ギルトが扱うブランドの洋服が似合う、高級感漂う女性である。それが理由だ。

ただし「家族」「保険」「住宅」などはNG!

二番は、このクライアントがターゲットにする層がプロ野球選手との不倫を
気にするかどうか?という判断である。ネットで様々な洋服を売るIT企業である。ECサイトでもある。大人の女性が使うのだが、7カ月も前の不倫騒動を気にするだろうか?ということを考えた。

主婦層をターゲットにしたものだと非常に厳しいかもしれない。子ども用の粉ミルクや紙おむつ、保険、家族で住む家などだと、「ファミリー」のイメージが強いので厳しいだろう。反感を買うだろう。だが、米国のIT企業だ。大丈夫のような気がしている。

一応、裏をとった。ワイドショーやスポーツ新聞各紙に相談をしてみると、「気にせず取材をする」「反感コメントはないと思う」という意見を数多くいただいた。「これならいける」と、PR会社さんと企画を進行し始めた。

三番は、話題性だ。それまで山本モナさんは、一度も画面に登場していなかった。だから価値があると判断した。用意したドレスも似合うと思った。だからスポーツ新聞各紙に大きくドレス姿が載るだろうと計算。囲みインタビューで多少聞かれるかもしれないが、そのあたりは気にしなかった。

そこでイベントを開催。結果的に記者会見場は、本当にたくさんの記者で大賑わい。何台カメラがいるんだ?というほど数が多かった。多いというものではない。入りきれないという感じだった。

当日、翌日の番組やスポーツ新聞には本当にたくさん掲載してもらい、目標の会員獲得も上回った。幸先の良いスタートを切ることができたのだ。

この裏側は、日経BPの『ギルト ITとファッションで業界を変える私のストーリー』という書籍でも書かれているので、ぜひともお読みいただきたい。そこで書かれているのは、米国の創業者が、山本モナさんのスキャンダルを知らずに実行したという事実(笑)。日本の社長に後に聞いたら「言ったら反対されること100パーセント間違いなし」だから当日まで内緒にしていた…とのこと。今となったら笑い話だ。そう、一か八かの賭けに勝った瞬間である。

次ページ 「「お一人様サービス」「コンプレックス産業」はぜひともGO」へ続く

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