コラム

野呂エイシロウ「テレビPRで、売り上げをつくる!」

ブランディング、スピーチ、PR戦術が学べる!名画から最新作まで映画14選

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映画の中で、広報・メディアの仕事について描かれていることがあります。ストーリーを楽しみながら、広報の極意を学ぶ。そんな映画鑑賞をしてみませんか。テーマ別に14本の映画・ドラマをセレクトしました。
 
※本記事は月刊『広報会議』6月1日発売の7月号内の転載記事です。

01.自分の見せ方が学べる作品(セルフ・ブランディング)

1本目は、『摩天楼はバラ色に』。カンザス州から出てきたブラントリーは、不景気で就職先が見つからず、配送係の仕事にようやくたどり着きます。だが、彼には、出世して憧れの女性と恋をしたいという野望がありました。そこで、彼はニセ重役に変身。そのブランド戦略がすごいです。偽物がどうやって本物になるのか。そこには参考になる秘訣が満載です。実は筆者は、この映画を見て上京しました。この映画を何度も見て参考にしたから今日があると思っています。

『摩天楼はバラ色に』

2018年6月号掲載
STORY
実業界での成功を夢見てカンザスからニューヨークに出てきたブラントリーは、最初の就職先でいきなり解雇されてしまう。叔父が社長を務める大企業でメールボーイとして働くが、そこで美人重役のクリスティに恋をし、その後架空の重役になりすまして仕事をすることになる。
 
公開:1987年
製作国:アメリカ
監督:ハーバート・ロス
出演:マイケル・J・フォックス、ヘレン・スレイター、リチャード・ジョーダン、マーガレット・ホイットン、ジョン・パンコウ、クリストファー・マーニー

2本目『ザ・サークル』は、SNS時代の象徴的な映画でしょう。エマ・ワトソン演じるメイ・ホランドは「サークル」というIT企業に転職。そこで、新開発の小型カメラで私生活を生中継することに。ホランド自身も出世したりとメリットも多かったですが、その反面「炎上」が絶え間なく起こり、ついに悲劇が起こります。新型コロナ時代、SNSでデマが流れ、有名芸能人をバッシングしたりと、この映画同様の事柄が現実となってきています。今回、在宅勤務が広まり「自己PR」がさらに重要視されるようになりました。チーム型からジョブ型に仕事形態が変わった日本。あなたも見せ方次第です。

『ザ・サークル』

2019年11月号掲載
STORY
世界ナンバーワンのシェアを誇る巨大SNS企業「サークル」に採用されたメイ(エマ・ワトソン)は、カリスマ経営者のベイリー(トム・ハンクス)の目に留まり、新サービス「シーチェンジ」のモデルケースに大抜擢される。自身の行動を24時間公開することとなったメイは、1000万人を超えるフォロワーを集め、アイドル的な人気を博していくが……。
 
公開:2017年
製作国:アメリカ
監督・脚本:ジェームズ・ポンソルト
出演:トム・ハンクス、エマ・ワトソン、エラー・コルトレーン、ジョン・ボイエガ

02.新任担当者向け 基礎が学べる作品

新人はとにかく誰かのマネをすることが大切です。ゴルフや野球をする人もプロ選手のマネをしますよね?この映画に登場する広報は、俗に言うノーマルな普通の広報、もしくは広報手法です。見ているだけで「なるほど〜」「今度やってみよう」と思うことが満載です。

1本目はマクドナルドを舞台にした『ファウンダーハンバーガー帝国のヒミツ』。この映画の中で、同社社長で主人公のレイ・クロック(マイケル・キートン)が取材中、飲食業界の記者に対し「地図の写真も頼む」などと細かい指示を出すシーンがあります。そう、取材では写真うつりは非常に重要なポイントのひとつ。被写体の服装から背景まで気を使いましょう。自社のポスターをわざとらしく映すのは広報失格です。何事もさり気なく。

『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』

2018年11月号掲載
STORY
1954年、アメリカ・イリノイ州でミルクシェイク製造機を販売しているレイ・クロックのもとに、ハンバーガーショップ「マクドナルド」から注文が入る。コストを削減しつつ顧客の満足度を高める同店の革新的な経営方針に商機を見出したクロックは、経営者のマクドナルド兄弟を説得しフランチャイズビジネスを展開しようと試みる。
 
公開:2017年
製作国:アメリカ
監督:ジョン・リー・ハンコック
出演:マイケル・キートン、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ

2本目は、1988年に北極圏のアラスカで起こった出来事をベースにした『だれもがクジラを愛してる。』。氷の中にぽっかり空いた穴でなんとか生き延びている3頭の親子クジラとそれを取材したリポーターのアダム・カールソン(ジョン・クラシンスキー)。その報道を見た環境保護団体「グリーンピース」。近くの先住民族、そして石油会社に知事、さらにはアメリカ大統領までを巻き込んだ広報合戦。立場が違う広報同士の戦いを学べます。

『だれもがクジラを愛してる。』

2019年5月号掲載
STORY
1988年、アメリカ・アラスカ州。環境保護団体で活動するレイチェルは3頭のクジラが海上で氷の中に閉じ込められていることを知り、救出に向けて奔走する。やがてこのニュースが世間の注目を集めるにつれて、石油採掘会社や最初はレイチェルを門前払いした州知事までもがイメージアップを狙って協力の姿勢をアピールし始め、救出作戦は全米が見守る一大プロジェクトとなっていく。
 
公開:2012年
製作国:アメリカ
監督:ケン・クワピス
出演:ドリュー・バリモア、ジョン・クラシンスキー

そして3本目は去年公開の『空母いぶき』。ここに登場する広報は、井上明信海幕広報室員(金井勇太)です。戦時下で温厚ながら正確に厳しくマスコミに対応する姿は本当に勉強になります。もし、御社でトラブルが起こった時の広報はこんな感じではないでしょうか。笑顔とその奥に厳しさをもてるように練習しましょう。とにかく、この3本の映画から「私ならこの人かな」という人を見つけて真似していただきたいです。

『空母いぶき』

2020年3月号掲載
STORY
日本の最南端沖で国籍不明の軍事勢力が領土の一部を占拠する事態が発生。訓練航海中だった自衛隊初の航空機搭載型護衛艦「いぶき」が派遣されるが、現場は想定を超えた戦闘状態に突入していく。そして政府はついに「防衛出動」を発令。それぞれの立場で国民の命と平和を守るため奔走する者たちの姿を描く。かわぐちかいじ原作の漫画を実写映画化した。
 

公開:2019年
製作国:日本
監督:若松節朗
出演:西島秀俊、佐々木蔵之介、本田翼、小倉久寛、髙嶋政宏、玉木宏、戸次重幸、金井勇太

次ページ 「03.ブランディングのポイントが押さえられる作品」へ続く

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