第50回スーパーボウル参戦のスモールビジネス、注目7ブランドを振り返る

アメリカンフットボールリーグ・NFLの優勝決定戦であり、広告界でも注目度の高いイベントの一つ「スーパーボウル」。テレビ中継のCM放映料は毎年値上がりを続けており、カリフォルニア州のリーバイス・スタジアムで来る2月7日に開催される第50回大会では30秒500万ドル(約6億円)にのぼったと言われている。この広告界の祭典に参加する企業は、大手企業ばかりではない。近年は、ITベンチャーを中心とするスモールビジネスの参戦も目立つ。ここでは、編集部が注目した7ブランドのCMを紹介する。
(季刊『100万社のマーケティング』2016年3月号より)

【1】最高のステージは、どの中小企業の手に!?
 Intuit QuickBooks

米国で、中小企業向けでは 90%近いシェアを誇ると言われる、会計ソフト最大手Intuit(イントゥイット社)。今回のスーパーボウルでは、30秒CMを出稿した。

しかしCMの内容は、イントゥイットの商品・サービスを直接的に紹介する ものではない。同社が会計ソフト「QuickBooks」のブランド名で実施しているスモールビジネスコンテスト「Small Business Big Game」で優勝した中小企業に、そのCM枠で広告をする権利を与えた。

昨年に続き2度目の開催となる。コンテスト参加企業は、中小企業オーナー向けのソーシャルネットワーキングサービス「OWN IT!」に登録し、自らのビジネスへの情熱や、社会に対する提供価値を伝える投稿を行う。その投稿を見て、他のユーザーは気に入った企業に投票し、得票数が最も多かった企業がCM放映権を獲得できる。

今回の優勝企業は、味が濃くてカフェインも多い“世界最強”のコーヒーを製造販売する「N.Y.’s Death Wish Coffee Company」。ターゲットを中小企業に絞った上で、見込み顧客へのリーチや、既存顧客との関係強化を図った好例と言える。

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