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経営者のアイデアを急速に具体化し、武器を与える「デザインの力」

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株式会社宣伝会議は、月刊『宣伝会議』60周年を記念し、2014年11月にマーケティングの専門誌『100万社のマーケティング』を刊行しました。「デジタル時代の企業と消費者、そして社会の新しい関係づくりを考える」をコンセプトに、理論とケースの2つの柱で企業の規模に関わらず、取り入れられるマーケティング実践の方法論を紹介していく専門誌です。記事の一部は、「アドタイ」でも紹介していきます。
第6号(2016年2月27日発売)が好評発売中です!詳しくは、本誌をご覧ください。

注目企業の未来を形作る構想を言葉やビジュアルで表現し、実現に向けて力を尽くす。そんなクリエイターとパートナーシップを結んで大きな変革に挑戦し、着実に成功を積み重ねている経営者がいます。「伸びている企業の経営者のそばには、優れたクリエイターがいる」——経営者×クリエイターの二人三脚で他にない価値を生み出そうとしている事例を紹介します。


写真内・右)鈴木昌義(すずき・まさよし)
大和屋守口漬総本家 代表取締役社長

1992年、富士銀行入社。95年、大和屋守口漬総本家入社。取締役部長、常務取締役、専務取締役を経て、2008年代表取締役社長に就任、現在に至る。英国エディンバラ大学大学院卒業。


写真内・左)平井秀和(ひらい・ひでかず)
ピースグラフィックス代表
アートディレクター/グラフィックデザイナー

名古屋市生まれ。大和屋守口漬総本家、青柳総本家など地元企業のパッケージをはじめ書籍、広告まで幅広く活動。大和屋守口漬総本家の「香よ味」で日本パッケージ大賞金賞を受賞。PentAward銀賞、D&AD Wood pencil賞(銅賞)、One Show Merit、アジアデザイン賞銀賞、DM大賞銀賞など。

−お二人が出会ったきっかけは。

鈴木:パッケージデザインをお願いするデザイナーさんを探していて、名古屋にある「国際デザインセンター」に良いデザイナーがいないか、相談したんです。

平井:僕が同じ名古屋にある、老舗の青柳総本家さんのパッケージリニューアルを手掛けていたこともあって、声をかけていただきました。

鈴木:大和屋守口漬総本家は、かつての大家族中心の世帯スタイルに対応した、樽に入った大容量のサイズが中心。核家族化が進んでいる状況に合わせたサイズ、パッケージの開発が必要だと考えていたんです。小分けにした商品も販売していましたが、樽箱を購入されていたお客さまが流れているだけで、新しいお客さまの獲得には至っていないことが課題でした。

平井:結果的にパッケージのリニューアルではなく、1年ほどの期間を経て新商品「守口漬 生ふりかけ」が発売されることになりました。

鈴木:守口漬を細かく刻んだだけなので、ある意味では商品自体は同じです。ただ、これまで漬物として売っていた守口漬をふりかけとして売りだすには決断が必要でしたね。細かく刻んだことで従来の商品よりも癖がなく、食べやすくなっている。守口漬の“入門編”として手に取っていただく方が増えれば、良いのではないかなと考えるようになり、発売を決めました。実際、お土産品として購入される方が増えました。

平井さんが最初に関わった、大和屋守口漬総本家の仕事。「守口漬 生ふりかけ」。守口漬を細かく刻み、ご飯にかけて食べることで、酒粕の香りがマイルドになり、食べやすくなっている。駅売店などを主な販路に、土産品として人気に。

次ページ 「見た目の新しさだけでは初速はつくれても続かない」へ続く


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