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コラム

野呂エイシロウ「テレビPRで、売り上げをつくる!」

企業は、いつから非難と戦う時代になったのか? — 日清のCM問題から見えてくること

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【前回コラム】「7年前の山本モナ問題から考える 広報PR業界「ベッキー復活」のシナリオ」はこちら

平成27年熊本地震から1週間。
まだ余震が続いていて心配な日々が続いております。
災害にあわれた方には、お見舞いを申し上げます。
微力ながらいろんな側面から応援しております。

ボクが携わる番組では放送変更などはありませんでしたが、ACジャパンへのCM差し替えの動きもあり、ボクもクライアント様と「何ができるか?」「何をしようか?」ということで連日ミーティングをしております。即座に動いて少しでも役に立とうとする会社と、他社の様子を見ている間にタイミングを逃す会社とがあることを実感します。それは、広報のタイミングでも一緒です。

そういえば、少し前に、日清食品「カップヌードル」のキャンペーン「いまだ!バカやろう!」のCMの件で謝罪文をウェブに掲載し、CMをわずか1週間で中止にしたことは記憶に新しい。でもこの熊本の地震でちょっとだけ埋もれた、という感じもある。

念のために説明すると、ビートたけしさんが学長の架空の大学という設定で、小林幸子さんや動物でお馴染みのムツゴロウさん、ゴーストライター問題で表舞台に登場した新垣隆さん、不倫問題で話題になった矢口真里さんが教授となっていろんなことを教えるというストーリーである。最後に学長扮するビートたけしさんが「いまだ!バカやろう!」とあのコマネチのポーズで銅像になるというCMだ。

初めて見た時、正直「やられた」と思って何度も見た。ボクも放送作家なのでクリエイターの端くれ。こんな企画を生み出せるCMが羨ましかった。

テレビ番組で実現したら、マジで怒られるだろうと感じた。テレビ朝日の番組『しくじり先生 俺みたいになるな!!』でぜひともやってほしい企画だなと思った。

だが世間は許さなかった。
特に反感を買ったのは、矢口さんの「二兎追うものは一兎も得ず…」のワンシーン。ボク的に「うまい!」と思ったのだが、なぜ「二兎を追え!」と言わなかったのだろう?と呑気なことを思っているうちに大炎上となり、日清食品はCMを中止にしたのだ。

セリフがダメなのか?それとも矢口さんがNGなのか?詳細は分からないが、多分矢口さん自身かもしれない。同じく不倫問題で注目されたベッキーさんの騒動のあとも、ちょっとでもテレビ画面に彼女が映っているとバッシングの対象になっていた。

次ページ 「「怒り」の専門家は日清CM炎上をこう分析する」へ続く