製菓・製パンの材料・器具を、ネットや直営店・外販などを通して販売し、お菓子づくりの愛好家層から長年支持を集めてきたクオカプランニング。製菓初心者層向けへのブランドコミュニケーションとして、分散型料理動画メディア「DELISH KITCHEN」を活用した。その狙いを、クオカプランニングの代表取締役・岩間建作氏、エブリーで「DELISH KITCHEN」の編集長を務める菅原千遥氏に聞いた。
初心者との接点づくりに「スマホ動画」が有効
岩間:
cuoca(クオカ)とは料理人・コックを意味するイタリア語。私たちは、手づくりの料理を通しておもてなしをする人たちのことを「cuocaさん」と定義して、その「cuocaさん」を増やしていくことをマーケティングのテーマにしています。
「cuocaさん」に対して我々が提供しているのは、製菓製パンの材料・器具だけではなく「お菓子をつくる時間」や「それを食べる時間」という価値。ですから、商品の背景にあるストーリーが、きちんと伝わるコンテンツを通じて、コミュニケーションをする必要を感じていました。
その中で、クオカプランニングとしては日常的にお菓子づくりに親しみのない方向けのコンテンツにそこまで注力してこなかったという課題がありました。「cuocaさん」を増やしていくためには、初心者のお客さまの実態に沿ったコンテンツが必要。さらにユーザーの視点に立った社外の人の知見が必要と考え、「DELISH KITCHEN」とのコラボを決めました。
クオカプランニング社内には、製菓・製パンのプロフェッショナルが多く在籍し、「cuocaさん」向けの新しいレシピを開発しています。ただ、レシピの視点が愛好家向けのため、初心者には分かりづらいと感じられてしまう部分もありました。
