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コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

面白い主人公をつくるポイントは、「記憶に残ること」「マイナスをさらけ出すこと」(ゲスト:佐渡島庸平さん)【後編】

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【前回コラム】「コルクの社員評価ポイントは「ツイッターフォロワー数」のみ(ゲスト:佐渡島庸平さん)【前編】」はこちら

コルクの佐渡島庸平さんが惜しげもなく「ヒットする作品のつくり方」を大公開! 作家のプロデュースをするうえで、常に心がけていることとは?

今回の登場人物紹介

左から、佐渡島庸平、澤本嘉光(すぐおわパーソナリティ)、中村洋基(すぐおわレギュラーゲスト)、権八成裕(すぐおわパーソナリティ)。

※本記事は11月5日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。

面白い主人公をつくるためのポイントは?

澤本:「面白い主人公をつくる」ためには、どういうところがポイントになるんですか?

佐渡島:重要なのは「記憶に残る」ということです。記憶に残る人って、実は少ないと思うんです。いいマンガのキャラクターにはあだ名がありますよね。

澤本:確かにありますね。

佐渡島:『君の名は。』が流行りましたけど、あれにはキャラクターがいなくて、設定が面白いんだと思ってるんです。パロディがたくさんつくられていますが、登場人物がトランプとヒラリーになっていたりしますよね。つまり、「設定もの」はパロディが生まれるときに違う主人公が来るんですよ。

それに比べて「キャラクターもの」、たとえば『スラムダンク』の桜木ってすごい強力なキャラクターじゃないですか。これでパロディをやろうと思ったら、桜木が違うスポーツをするなど、桜木がバスケじゃない別の場所にいるものを思いつくんです。キャラが立っている、ということは、キャラを別の設定の中に入れても面白いので。

権八:なるほど。佐渡島さんの本『ぼくらの仮説が世界をつくる』には、二次創作の話が出てきますが、そういうことともちょっと関係ありますか?

佐渡島:そうですね。文化が発達していくと、創作の知識を持っている人が増えてくるので、基本的にみんなある程度の二次創作、何らかのクリエイティブなことはできると思います。でも、ゼロからやるのと二次創作では、ハードルが違いますよね。僕は今の時代に流行るコンテンツは「二次創作の余地がないとダメ」と思っています。

ピコ太郎ってみんな自分でやるじゃないですか。その動画を上げて、二次創作によって人気者になろうとする人が出てくる。それが重要で、キャラが立っているマンガも二次創作が行われやすいですね。他にも重要なことは、マイナス面もさらけ出すことです。

中村:あー、負の部分も。

佐渡島:たとえば、中村洋基さんはめっちゃキャラが立ってると思います。僕の認識だと、中村さんが有名になったきっかけはブログなんですよ。

中村:そうですね。ウンコを漏らして、ツイッターのフォロワーが1万人ぐらい増えました(笑)。

佐渡島:あのブログは井上雄彦さんと『スラムダンク』の展覧会の打ち合わせに行く途中でそういうことに・・・というものでしたよね。意外とそういう負の部分ってさらけ出せないじゃないですか。だから、マンガで20ページの物語をつくろうと思ったら、初めの4ページぐらいで負の部分があると絶対に忘れないですよ。

澤本:初めの4ページで主人公がウンコを漏らして。

一同:(笑)

澤本:ストーリーは作家の方も考えるけど、佐渡島さんも一緒になって考えているということですよね?

佐渡島:そうですね。基本的には、作家か、作家じゃないかの価値ってキャラクターを生み出せるかどうかなんです。僕はキャラクターを生み出せません。

澤本:そうなんですか?

佐渡島:僕が考えるキャラクターは平凡なんです。プロデューサーってそういうものだと思います。

佐渡島:僕は作家に設定を色々言います。「こういう設定だとキャラクターが動きやすくなるよ」って。だから、僕はキャラクターの外側ばかり話しているんです。「記憶しやすい」など、内側じゃなくて外側を言っていて、そこに作家がキャラクターをつくるとキャラが勝手に活躍しだすんですね。

一同:なるほど。

佐渡島:ここのキャラクターをつくれる人というのは少ないと思います。

澤本:面白い。枠は教えてあげて、「ここにハマるキャラクターを考えてよ」というときに魅力的なキャラクターを考えられる人が作家という。

佐渡島:そうです。

澤本:キャラクターって登場人物は何人もいるじゃないですか。マンガであれば何十人と。あれについてはどの辺りまでキャラクターをつくっていくものなんですか?

次ページ 「「プロデュース」とは、作家の内部にあるものを引き出すこと」へ続く

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