スペシャリストが育ちにくい、日本企業が抱える課題
—複数の企業でマーケターとしてのキャリアを歩んできた立場として、現在の日本企業の課題をどのように考えていますか。本間:
社員を皆「幹部候補生」として扱い、ジェネラリストのマネージャーを育成する。そんな風土が日本企業にはあります。ただ市場全体が縮小傾向の今、横並びで成長することはもはや難しく、お客さまとの接点やマネタイズで差別化できるポイントを見つけ、経営層とも議論できる専門的な人材が求められています。最近、グローバル企業の日本支社には「マーケターを募集しているものの空席」というところが多い。理由を尋ねると「日本ではバイネームでマーケターを指名できない」と言われてしまう。従来の育成方法に固執していて、スペシャリストとしてのマーケターが育成されにくい環境であることは事実でしょう。
