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広告界予測2017:秋山具義氏「高支持率タレントの傾向は“ロールキャベツ系”」

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広告界が長年にわたり抱えてきた課題が顕在化し、社会全体で大きな問題となった2016年。2017年は、改めてその問題に向き合い、業界全体を健全化しつつ、さらなる成長を図っていくための仕組みの再構築をスタートする年と言えそうです。『宣伝会議』3月号には、7人のアドタイ コラムニストが登場。広告主・広告会社・メディア・クリエイターと異なる立場から、2017年度の広告・マーケティング界の動向を見通し、業界に携わる一人ひとりがとるべき行動を考えました。

※本記事は、『宣伝会議』2017年3月号とアドタイとの共同企画「アドタイコラムニストはこう見る!2017年 広告界動向予測」の一部を掲載したものです。その他の記事は本誌をご覧ください。

秋山具義(あきやま・ぐぎ)氏
デイリーフレッシュ アートディレクター

1966年秋葉原生まれ。1990年日本大学芸術学部卒業。1999年デイリーフレッシュ設立。広告、パッケージ、装丁、写真集、CDジャケット、キャラクターデザインなどの幅広い分野でアートディ レクションを行う。主な仕事に、TOYOTA「もっとよく しよう。」キャンペーン、東洋水産「マルちゃん正麺」 広告・パッケージデザインなど。イタリアンバル中目黒「MARTE」のプロデュースも手掛ける。2016年 『秋山具義の#ナットウフ朝食 せめて朝だけは糖質を抑えようか』を出版。Twitter▶@gugitter/Instagram  ▶gugitter/食べログ▶秋山具義「ぐぎログ」

 


秋山氏のコラム『秋山具義の「会食バカ」のススメ。』はこちら

2016年はリオオリンピック、2018年はロシアW杯、2017年は3月にワールドベースボールクラシックがあるものの、スポーツ関連では割と地味な谷間の年ですね。

映画に関しては、2016年に『シン・ゴジラ』、『君の名は。』、『この世界の片隅に』と、ジブリ以外でも世界で戦えるような邦画作品が出てきたことは光を感じました。2017年の映画公開予定を見ると、邦画は『銀魂』、『3月のライオン』、『東京喰種』と、漫画原作実写化が多いようで、日本でヒットしたとしても世界でも受け入れられるところまでいくのはなかなか難しいかもしれません。しかし、これからは予告編を観せるだけではなく、オープニング10分くらいをネットで誰でも観れるようにすれば、ピコ太郎がYouTubeから世界で有名になって興味を持たれたように、日本以外の国の人が観るきっかけを多くつくり、世界中に公開規模が広がる可能性があるのではないでしょうか。

洋画では夏に公開される『パイレーツ・オブ・カリビアン 最後の海賊』は大ヒットするでしょうから、今年のハロウィンはジャック・スパロウコスプレが多いのは間違いない。この予言だけは自信があります(笑)。

日本の俳優は演技の上手い人が増えていますね。菅田将暉は今年も盤石の活躍を見せてくれるでしょう。『シン・ゴジラ』 で注目を浴び、NHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』、坂元裕二脚本のテレビドラマ 『カルテット』にも出ている高橋一生は、今年一番飛躍する俳優だと思います。あとは、『逃げるは恥だが役に立つ』でブレイクした大谷亮平は、ポスト竹野内豊だと思っていて、まぁ顔が似てるからなんですが、20代後半から30代の女性たちに支持されて今年はグイグイいきそうです。

女優では、相変わらず広瀬すず時代は続き、4月からの朝ドラ『ひよっこ』の主役の有村架純とで今年のCM女王争いは決定ですね。ただ、朝ドラ出演中はあまり新規の広告契約ができないそうなので、有村架純は新規のCMに関して言うと、今年後半の勢いがすごいと思います。

アイドルは、欅坂46の勢いが止まりませんね。今年後半に新しい「坂」のグループが誕生したら面白いのですが。「桜坂46」とか、「富士見坂46」とかだと新鮮味ないから、スペインの女の子だ けで「スペイン坂46」とか、横須賀にある坂の名前で「尻こすり坂46」までいっちゃったらどうですかね(笑)。

2017年に支持される俳優・女優・アイドルの傾向を言葉にすると、外見は野菜のように優しくて大人しそうだけれど、中身は肉汁たっぷりな強さを持っている“ロールキャベツ系”ですね。

最後に、グルメ。2016年は焼きそばブームでしたが、昨年から恵比寿に「博多うどん酒場イチカバチカ」や中目黒に「二◯加屋長助」がオープンして毎日混雑していることを考えても、東京で博多 うどんが流行ると思います。東京の人た ちは、「うどんはコシだね」とここ数年言 い続けてきたのですが、ようやく博多のやわやわのうどんも出汁と一緒に食べると美味しいなぁ…と気づき始めました。「博多では〆はラーメンよりうどんなんだ よね」とか言うと、“わかっている感”出せますからね(笑)。かつてのもつ鍋ブームやジンギスカンブームのように、一度火がつくと広がるスピードが速い東京で、博多うどんブームが加速すると思います。

あとはレモンサワー好きとしては、美味 しいサワーがどこでも飲めるようになってほしいです。京都に昨年フルーツサワー専門店の「sour」ができたり、新宿ゴールデン街に「The OPEN BOOK」という“日本一のレモンサワー”が売りのバーも ありますし、サワーブームも来るんじゃな いかと思っています。最近見かけるように なった、レモンを凍らせて氷代わりにした 「凍結レモンサワー」のようなアイデアがあって美味しいサワーがブームを牽引していくと、ハイボールのように一大ブームになる可能性があるでしょうね。

本記事は、『宣伝会議』2017年3月号とアドタイとの共同企画「アドタイコラムニストはこう見る!2017年 広告界動向予測」の一部を掲載したものです。その他の記事は本誌をご覧ください。