経済広報センターは8月3日、優れた企業広報を実践している企業や経営者、企業広報の実務者を顕彰する「第33回企業広報賞」の選考結果を発表した。「企業広報大賞」にはオムロンが選ばれた。
「企業の公器性」を重視した企業理念の社員への徹底とその実現に努めていることや、情報開示、ステークホルダーとのコミュニケーションに熱心に取り組んでいることが高く評価された。CSR活動も数多く展開し、そうした活動をまとめた統合報告書は他企業のモデルとされている。
社内外に向けたコミュニケーション活動が優れた経営者を表彰する「企業広報経営者賞」は、ニトリホールディングス代表取締役会長の似鳥昭雄氏と、YKK代表取締役会長CEOの𠮷田忠裕氏の2人が受賞した。
似鳥氏は自身の事業への思いや会社の歴史・商品などについてメディアに数多く登場し、会社の認知度を高め、会社および商品の信頼を向上させている。𠮷田氏は非上場企業でありながら積極的に情報開示をし、経営トップとして自ら社会との対話を重視した経営を展開している点が評価された。
また、今年度は選考委員会特別賞をライフネット生命保険の創業者である出口治明氏が受賞した。同賞は、2013年に稲盛和夫氏が受賞して以来、4年ぶりとなる。出口氏は数多くの出版や講演を通じ、若年層との対話を熱心に行っているほか、ネットメディアやSNSの活用でもツーウェイコミュニケーションを実践している。
広報実務者およびチームを表彰する「企業広報功労・奨励賞」には、キッコーマン執行役員コーポレートコミュニケーション部長の臼井一起氏と、旭化成の購買・物流統括部長である山崎真人氏の2人が受賞した。
臼井氏は20年以上にわたって広報業務に携わり、グローバルコミュニケーションや「食」をテーマとする広報に力を入れ、確固たるブランドの土台を築き上げた。山崎氏は2017年3月までの15年間、誠実な広報活動を実践。自社に不都合な際にも社外の目から逃げることなく適切かつ迅速な情報提供を粘り強く継続してきた。
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