【前回コラム】「「肯定」よりも「受容」が大切。怖さも受け入れる“闘う哲学者”の生き方(ゲスト:村田諒太)【前編】」はこちら
今週のゲストは先週に引き続き、プロボクサーの村田諒太さん。エンダムとの再戦はあるのか? 気になることを根掘り葉掘り聞いていきます!
今回の登場人物紹介
※本記事は7月8日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。
マイクタイソンと殴り合うのも怖くない
権八:
僕は村田選手の魅力は、怖いことを「怖い」と言うなど、正直なところだと思います。アマチュアからプロになられて、より一発の「怖さ」やプレッシャーと向き合うことで、アマ時代とまた違った迫力が自分の中で出てきたのかなと。
村田:
プレッシャーの捉え方も考えるようになりますね。たとえば、今、この狭い部屋でマイクタイソンと1対1で殴り合えって言われたら、別に僕は怖くないんですよ。
一同:
えー!?
村田:
なぜ試合になると怖くなるかというと、観衆がいる、TVで放映されるからです。自分が残してきた金メダリストとしての存在、今までTVの前で出てきた自分がある一方で、地球の反対側から僕を見たら「そんな人もいるんだ」ぐらいの存在です。見る人によって全く違う村田諒太像がある。フィギュアスケートのファンだったら、「そんなボクサーいるの?」ぐらいのものだと思うんですね。
見る角度を変えてしまえば、大きな存在にも小さな存在にもなるし、ある人にとっては無でしかない。それを失いたくないという恐怖なんです。殴り合うことなんて、殴り合いが好きでやってることなので、マイクタイソンと1回スパークリングやってみよう、こいつこんなに強いんだ、パンチあるんだ、そのぐらいのもののはずなのにみんなが見てるとなると変わります。
