研究しすぎると「K点」を超えられない
—小林さんは、どんなコピーを「いいコピー」だと思いますか。小林:
日焼け止めの広告で「絶対焼かない」というコピーがあったと思うんですけど、そんなふうに断言していて、かつコンパクトにまとまったコピーは、頭にドーンと入ってきますね。日焼け止め、思わず買っちゃいました。
渡辺:
確かに、強く言われると「そうかもしれないな」と思うよね。最近、「若い人向けの商品なので、もう少しソフトな言い方はできませんか?もっと寄り添うようなコピーにできませんか?」と要望を受けることも多いんですが、僕はそういうコピーは書けない。「焼かないでおこうね」と優しく言えば若い人が共感してくれるかというと、そうではないと思うから。年代・世代に関係なく、効果的なのは、やはり「強く、短く、歯切れのいい」言葉。なるべく短く言い表すこと、長く・難しく書かないことを念頭に置いてコピーを書いています。そういうコピーのほうが、結果的に話題になっている気もしますね。
