一度腐ったプロジェクトは、もう捨てるしかない
前田:
小倉さんの著作を読んで興味深かったのが、発酵と腐敗の違いで。これをプロジェクトに置き換えると、どういうことなのかとずっと考えていました。
小倉:
前回言ったように、まず気を付けなければいけないのは、腐るのはほとんど仕込みの段階のミスだということ。そしてもう一つ、これもすごく大事なのは、一度腐ったら二度と発酵させられないということ。一度腐ってしまったら、どんなに名残惜しくても捨てるしかない。腐ったあとも、「もしかしたら発酵するんじゃないか」と薄い望みをかけ続けても、被害が大きくなるだけです。