“水性”を新しいコトバで訴求(大日本除虫菊)/販促コンペ・企業オリエンテーション

6月4日13時まで企画募集中の「第11回販促コンペ」。このほど実施された課題協賛企業のオリエンテーションから、一部を編集部がピックアップ。ここでしか読めない、よりくわしい内容をお伝えしていきます。

今回は大日本除虫菊から「分かりにくい機能を“分かりやすさ”に変換できるアイデア」という課題のオリエンテーションです(課題詳細ページはこちら

安心・安全な「水性」の液体蚊取り

今回の「販促コンペ」、「水性」という技術について、視点を変え、商品を輝かせるためのアイデアを集めたいと考えています。当社は30年前から、火気に対する安全性・環境に配慮し、「水性」商品の開発を進めてきました。

1994年には世界初の水性液体蚊取りとして「水性キンチョウリキッド」を、2001年には日本初のハエ蚊用水性エアゾールとして「水性キンチョール」を発売しました。

課題とした商品「水性キンチョウリキッド」は、水に溶かした殺虫成分に熱を加え、空気中に揮散させる仕組みとなっています。水に殺虫成分を溶かしているため、殺虫効果が薄いとイメージされやすいですが、加熱することで、水が蒸発し、殺虫成分のみが分離されるため高い効力を発揮します。消防法上、非危険物扱いとなることが特徴です。

使用シーンの訴求で売り上げが3.5倍に

1997年から「油とチャウチャウ」というメッセージを発信してきたのですが、明確な対立軸がなかったため、良い機能であってもお客様に伝わっていませんでした。実際、以前に実施したアンケートではお客さまの約80%が「水性」を認知しておらず、そもそも「水性」のメリットが伝わっていないのが現状です。この課題を解決するためにも、「モノ×機能」の訴求ではなく、新しい価値を組み合わせることで、商品を輝かせたいと考えています。

実際に、具体的な効果も出ています。「水性キンチョール」は長年、「モノ×水性」で訴求していたのですが、「モノ×無臭」へ転換したところ、2018年の売り上げは、2015年比で3.5倍の売り上げとなりました。また、ダニ用殺虫剤「ダニがいなくなるスプレー」も、「モノ×湿度」で訴求していましたが、「モノ×シーン」へ転換したところ、同様に2018年は2015年比で3.5倍の売り上げとなりました。

では、新しい価値とは何か。ヒントを得るために、「水性」を認知いただいている方へアンケートを実施しました。まず、「水性」の魅力をどこに感じているか尋ねたところ、「人体やペットにやさしい」「ニオイが少ない」というポイントが上位でした。特に乳幼児のいるご家庭では大きく魅力に感じていただいているポイントでした。

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