第57回「宣伝会議賞」の一次審査通過者が発表となる月刊『宣伝会議』2020年3月号が、2月1日にいよいよ発売になります。発売に先駆け、『宣伝会議』3月号誌面の一部を紹介します。
第57回「宣伝会議賞」で新たに審査員に加わった電通の嶋野裕介氏。以前は「宣伝会議賞」の応募者でもあったという嶋野氏に、初めての審査を通じて見えてきたものについて聞きました。
テーマパークの待ち時間にもコピーを書いていたあの頃
「『宣伝会議賞』には2006年ぐらいから数年間、応募していました」。
そう語るのは、第57回「宣伝会議賞」で新たに審査員を務めることになった電通 CDCの嶋野裕介氏だ。以前は応募者のひとりだったという嶋野氏にとって「宣伝会議賞」には特別な思い入れがある。
「当時、私は営業局からクリエーティブ局に転局したいと考えていて、宣伝会議のコピーライター養成講座にも通っていましたが、なかなか世に発信したり、自分でコピーを書くチャンスはありませんでした。そんな私にとって『宣伝会議賞』は滅多にない見せ場。何かのチャンスをつかめるのではないかと、オーディションを受ける若手の気持ちで応募していました」(嶋野氏)。
その熱意は人並みならないもので、「宣伝会議賞」の応募締め切りが近づく10月には嶋野氏は毎年、平日の仕事終わりに加えて、すべての土日で朝から晩までコピー制作に費やしていたほど。
それだけではない。嶋野氏は、「妻とテーマパークに行ってアトラクションの待機列に並んでいる最中も、ずっとコピーを考えていました。当然、『人としてありえない』とひんしゅくを買いましたし、いま自分で振り返っても異常だったと思います(笑)」と話す。
