「実家の畑の“色”を取り戻したい」オンライン直売所「食べチョク」代表・秋元里奈が起業をしたきっかけは?

※本記事は株式会社マスメディアンの『advanced by massmedian』に掲載された記事を表示しています。

ファッションデザイナー、起業家、インフルエンサーなどマルチに活躍するハヤカワ五味さんがパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「マスメディアン 妄想の泉」。この番組では、さまざまなフィールドで活躍する起業家やクリエイター、アーティストをゲストに迎え、未来を面白くするヒントを“妄想しながら”探っていきます。4月4日(土)の放送は、株式会社ビビッドガーデン 代表取締役社長の秋元里奈さんが登場しました。

農家が抱えている課題とは?

秋元さんが代表をつとめるビビッドガーデンでは、“ITの力を使って農業に貢献すること”をモットーに、全国の農家から直接食材を取り寄せることができるオンライン直売所「食べチョク」のサービスなどを運営しています。

ハヤカワさんが「食べチョク」ならではの特徴を尋ねると、「野菜セットの販売に力を入れている」と秋元さん。産直サービスのなかには、届く食材の内容がわからないものもあるそうで、「嫌いな野菜が届いたら嫌ですから、うちでは『食べチョク コンシェルジュ』という仕組みを提供しています。これは好みを登録するだけで、こちらで代替して一番マッチする生産者を探すサービスです。およそ850の生産者のなかから、簡単に好きな農家が見つかる仕組みを取り入れているのは特徴的かなと思います」と胸を張ります。

現在、農家が抱えている課題について、「一番にやはり後継者不足があって、そこから農地の問題にもつながっている。元をたどると“儲からない”に尽きるのかなと思っていて。儲かれば、やる人は増えるはず」と話します。そして、“売る”ことに関して農業が抱えている大きな課題として秋元さんが挙げたのは、「生産者に対して選択肢がないこと」。

「安定的にスーパーに食材が並ぶのは、JA(農業協同組合)があるから。農家は、(商品を)JAに持って行けば全量買い取ってくれるんです。一方、すごくこだわってつくっている人からすると、形と色が一緒であれば、同じ価格での買い取りになるので、“こだわり”が価格に反映されない」とメリット・デメリットを説明。

「消費者側のニーズが多様化しているなかで、農家でもいろいろなものをつくっているので、販路をいろいろと選べてもいいよねって。それをいま、私たちがやっているところ」と話します。

起業したきっかけ

農家の家庭で育った秋元さんは、両親からは「農業は継ぐな」「絶対に潰れない会社に入るか、公務員になりなさい」と言われていたそうで、学生時代は「安定志向だった」と振り返ります。

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