「ターゲティング広告」を始めとした、ネット広告は今、消費者からどのように受け止められているのでしょうか。そして、その受け止められ方に問題があるとすれば、どう解決していけばよいのでしょうか。
月刊『宣伝会議』では7月1日発売の8月号で、LINE、Twitter、TikTokそれぞれで広告商品を扱う担当者と、ネット広告を中心に活躍する広告クリエイター2名による座談会を実施。5ページにわたり掲載しています。ここでは、本誌に掲載した記事の一部を公開します。
プラットフォーマー
菅野圭介氏(LINE/マーケティングソリューションカンパニー カンパニーエグゼクティブ)
橋本昇平氏(Twitter Japan/Twitter Next Japan マネージャー)
市川典男氏(TikTok Ads Japan/X Design Center クリエイティブディレクター)
クリエイター
オノダタカキ氏(MEDIATOR/代表取締役・クリエイティブディレクター)
中村洋基氏(PARTY・ヤフー・電通デジタル/クリエイティブディレクター)
今、企業が直面する「ネット広告」の課題と、LINE・Twitter・TikTokの取り組み
菅野:
私はLINEでBtoB向けのソリューション企画の統括をしています。学生時代は広告に楽しいイメージがありましたが、今は「ネット広告って嫌われ者だよね…」と言われる機会が多くなりました。その原因は、短期的な売上を追い求めた結果、アドフォーマットがユーザーからすれば、強引な入り方になってしまったこと、そしてまだ発展途上のため広告審査が甘いことだと思っています。
不快と思われるようなクリエイティブやアドフォーマットであっても0.1%の人がクリックしている事実があるから、やめられなかったという側面もあったと思います。しかし成果が出ているから良しとするのではなく、そこでユーザーのより良い体験のために踏み止まれるかはメディア側、プラットフォーム側の責任だと考えています。そこでLINEではアドフォーマットと広告審査については厳格に実施するようにしています。
橋本:
私はTwitterで、広告主に対してどのようにTwitter広告を使えばよいのかのコンサルティングをしています。Twitterにおける広告商品開発の基本姿勢は、パブリックカンバセーションを尊重すること。Twitterのユーザーはいま、リアルタイムでどのような会話をしているのかを知るために見ています。