広告を避ける時代に人々に求められる「ブランデッドエンターテイメント」とは?

宣伝会議では、新刊書籍『ブランデッドエンターテイメント』(カンヌライオンズ審査員著、PJ・ペレイラ編、鈴木智也監修・訳)を、2020年8月19日より全国書店、インターネットにて順次発売します。

カンヌライオンズ審査員15名が執筆

定価2200円+税

本書『ブランデッドエンターテイメント』は、2017年にカンヌライオンズのブランデッドエンターテイメント部門で審査員を務めた15名によって書かれています。

本部門の審査員には、Redbull Media Houseでドキュメンタリーを制作していたプロデューサー、ハリウッド、リドリー・スコットの製作会社RSAFilmsの社長、ガットタレントシリーズのフリーマントルのプロデューサー、ハリウッド芸能エージェントICMのブランデッドエンターテイメント責任者、メディアコムのスポーツマーケティング責任者、eSportsの世界の気鋭のエージェンシーのトップ、全世界的なクリエイティブエージェンシーのCCOやCEOまで、広告・コンテンツ・スポーツ・メディアのプロフェッショナル達が参加。それぞれの得意分野で様々なプロジェクトを探求、解説しています。

本書の16章でそれぞれのテーマは異なりますが、成功するブランデッドエンターテイメントプロジェクトを作り上げていくためには、アンブランデッドコンテンツ、つまり通常のエンタメコンテンツと競争して勝てるだけの価値を作れるかということに尽きます。それは、下記の3つのポイントに集約されると考えています。

1)オーディエンスファースト発想と大胆なアイデア

2)ストーリー(対立構造)とクラフト

3)配信・体験設計

観客にとって無視したくない、絶対見たいと思えるような、観客の時間に値するようなプロジェクトを狙った観客に、適切に届けられ、ブランドの課題を解決できるのか、本書ではこれらのポイントで成功した世界中のプロジェクトの事例が紹介・解説されています。

例えばカンヌでグランプリをとったスペインの銀行のプロジェクトでは、銀行でありながら、あなたの記憶をいくらで銀行に売りますか?という大胆なテーマのSFドラマコンテンツを企画制作し、スペインの人気女優をキャストし、高いレベルのストーリーとクラフトで制作し、映画館で公開、動画配信サービスにも通常のエンターテイメントとして配信、視聴され続け、結果として銀行が目的としていた若者向け口座加入者数を大幅に増やしました。

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