組織においてデータ部門に求められる役割と利活用で陥りやすい失敗とは?

LIFULLでチーフ・データ・オフィサー(CDO)としてデータ部門をけん引してきた野口真史氏。まだデータという文化が社内全体に根付いていない段階からどのような取り組みを行ってきたのか。
自身の経験から、データ部門の在り方や利活用で陥りやすい失敗など、話を聞いた。

月刊『宣伝会議』12月号(10月30日発売)では「戦略策定から社内調整まで DX・データ利活用」と題し特集を組みました。ここでは、本誌に掲載した記事の一部を公開します。

データ戦略の3ステップ 何のためにデータを使うのか

LIFULLは2017年4月、社名変更のタイミングで新たな事業方針として「世界一のライフデータベース&ソリューション・カンパニー」を掲げた。

その同じタイミングで、野口真史氏はチーフ・データ・オフィサー(CDO)に就任。もともと社内でデータビジネス事業の立ち上げから拡大、黒字化までをけん引し、データ利活用の在り方を提言していたという。

CDOに就任してからは、データドリブンマーケティングの推進とともに、「社員みんなでデータを見られるようにし、共通言語をつくる」ため、文化の醸成やデータ基盤の構築、BIツールの導入などを進めてきた。例えば、同社のリスティング広告は、高い精度を誇り効率的なことでも有名だ。

野口氏はデータ戦略において重要なのは「データを“増やす”」「データの価値を“高める”」「データを“使う”」という3つのステップだという。

“増やす”というのは文字通り、データを収集すること。データ利活用の際には、解決したい課題に対して、どのようなデータが必要になるか見極める必要がある。自社内だけでは足りない場合は、他社からの購入などもある。“高める”というのは、収集したデータを適切な場所に適切な形で溜めること。データ分析の基盤を構築することで、使いたいときに使えるデータを用意する。

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