[パネルディスカッション概要]
テーマ:オンライン化で変わる顧客との関係
〇チームリーダー
景井 美帆氏 シャープ 通信事業本部 営業統轄部 市場開拓部 部長
〇メンバー
■鶴田 一彦氏 セントラルスポーツ 取締役 店舗開発部長 兼 新事業開発部長
■林 直孝氏 パルコ 執行役員 CRM推進部 兼 デジタル推進部担当 パルコデジタルマーケティング取締役 アパレルウェブ取締役
■柘野 英樹氏 ブックオフグループホールディングス 兼 ブックオフコーポレーション マーケティング執行役員
■高田 賢二氏 ユナイテッドアローズ OMO推進部/情報システム部/自社EC開発室担当 執行役員
コロナ禍で店舗の接客はどう変わった?
景井:
私はシャープでコミュニケーションロボット「RoBoHoN」の事業責任者をしています。テクノロジーの活用で効率を改善するだけでなく、新しい体験を提供することを「RoBoHoN」の事業を通じて目指しているので、私のチームではテクノロジーを活用して顧客にとっての新しい価値づくりをテーマに議論を進めようと考えていました。
ところが、ディスカッションが始まってすぐに緊急事態宣言が発令され、参加メンバーの皆さんが店舗を持つ業態の企業だったこともあり、コロナ禍で店舗の営業を自粛せざるを得ない状況に。テクノロジーを活用し、いかにしてコロナ禍においても顧客との関係性を維持できるか、現在進行形の取り組みを共有する場となりました。今日は、私たちがこの半年の間に取り組んだこと得た知見を共有できればと思います。では、皆さんからコロナ禍における取り組みを紹介いただけますか。
高田:
ユナイテッドアローズでは緊急事態宣言を受け、4月~5月は全店舗をクローズしました。6月からは徐々に店舗もオープンしていますが、なかなかリアル店舗の客足は伸びていない状況です。一方でECの売上は大幅に伸長しました。しかし、今回のコロナ禍では従来のECではなく店頭にいる販売スタッフの力をオンラインでの売上に生かす取り組みが進んだと思います。
例えば5月からはLINEを使ったチャット接客をスタート。さらにライブコマースも始めました。販売員が出演する1時間程度のライブ配信を開始して、配信前の1週間と比べると、おおよそ平均で売上が140%になりました。当社の強みは、商品の背後にある物語や複数商品を組みあわせたコーディネート提案ができるスタッフの接客力なので、その力をうまくオンラインでも提供できるようになってきたと感じています。

