ジャパン・デジタル・コミュニケーションアワード、大賞は丸富製紙に

シエンプレは2月4日、2020年に優れたデジタルコミュニケーションを行った企業を表彰する「ジャパン・デジタル・コミュニケーションアワード」の結果を発表。大賞は丸富製紙が受賞した。同社は2020年3月に発生したトイレットペーパー買い占め騒動の際に公式Twitterアカウント(@maru_tomi0103)で「トイレットペーパーの在庫あります!」と在庫の写真をツイートし話題となった。

アワードの結果発表の様子。Zoomを使って行われ、審査員の村上氏や古田氏らも出席した。

同アワードは炎上やインフォデミックなど、デジタル上のクライシスを研究する研究機関「シエンプレ デジタル・クライシス総合研究所」が主催。5000人以上の一般ユーザーによる一次審査と、12人の審査員らによる最終選考を経て、計5社が選ばれた。

審査員には、元Google日本法人名誉会長の村上憲郎氏ほか、ジャーナリストの津田大介氏、noteのプロデューサーでブロガーの徳力基彦氏、BuzzFeedJapan創刊編集長の古田大輔氏らが名を連ねた。

審査員の村上氏は、大賞の受賞理由について「(トイレットペーパーの)十分な在庫がありますということを在庫写真という説得力のある表現方法で訴えることにより、パニック状況の沈静化に果たした貢献を高く評価したい」とコメントしている。

また、丸富製紙の担当者は、「思いつきで投稿した内容がこれほど多くのお客さまの目に触れたことに正直驚いており、改めてデジタルの力というものを実感させられました」と受け止めた。

シエンプレ主任コンサルタントの桑江令氏は、「今回選定された企業はどの企業も(コロナで)難しいコミュニケーションが求められる中で、自分たちにできることは何かという姿勢からポジティブなコミュニケーションを行い、それが不安を抱えたユーザーに受け入れられたのだと思います。単にユーザーに迎合するのではなくしっかりと向き合いメッセージを発信することの重要性を示す1年だったと考えています」と語った。

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