2020年の最も優れたプロモーションはサントリー「緑の伊右衛門」

優れたプロモーション施策を顕彰する「JPMプランニング・ソリューション・アワード2021」(主催:日本プロモーショナル・マーケティング協会=JPM)の各賞が8月30日に発表され、サントリー食品インターナショナルの「緑の伊右衛門」が大賞に選ばれた。また、大賞に次ぐ「ベスト・プロモーショナル・プログラム賞」「ベスト・プロモーショナル・クリエイティブ賞」にはそれぞれベネッセコーポレーション、伝統デザイン工房が受賞した。

対象は2020年1月~12月とほぼコロナ禍で実施されたもの。前年の60点を上回る74点の応募があった。各部門横断で選ばれる上位3賞は次の通り。

プロモーショナル・マーケティング大賞

サントリー食品インターナショナル「緑の伊右衛門」(応募会社:博報堂/ハッピーアワーズ博報堂/博報堂デザイン/SIGNING)

「これまでのペットボトル緑茶は茶色だった」ことの発見をもとに、「伊右衛門」は緑茶本来の色と味を実現。“ラベルを剥がしたくなる”ボトルデザインやCM展開、ラベルレスボトルの発売などにより、徹底的に「緑」を体感させた。新たなブランド価値を提供し、「伊右衛門」の販売実績をV字回復させ、初めて市場トップを獲得させた成果が高く評価された。

ベスト・プロモーショナル・プログラム賞

ベネッセコーポレーション「休校・休園にともなう子どもたちのための無償サポートプログラム」(応募会社:読売広告社)

コロナ禍でベネッセコーポレーションが実施した、子供たちや保護者に寄り添った様々な無償支援活動。休校に対応した「春の総復習ドリル」や、幼稚園児の生活リズムを整える「オンライン幼稚園」、小中学生の学習ペースに沿って配信する「きょうの時間割」などを展開。これらの企業活動を確実に発信することで、コーポレートブランドの価値向上につなげたことが高く評価された。

ベスト・プロモーショナル・クリエイティブ賞

伝統デザイン工房「大好物醤油〜日本人の大好物を用いた新ブランド開発〜」(応募会社:博報堂)

全国の小さな醤油メーカーからセレクトした伝統的な商品を、100mlサイズで販売する「職人醤油」。コロナ禍で危機を迎えた。それぞれの料理に最適な醤油を選び、既存の商品パッケージを「大好物のイラスト」でカバーした。オンラインプロモーションにも対応した明快な訴求で新ブランド開発を行い、恒常的な展開を目指した。販売後1カ月でV字回復し、さらに展開が拡大している。

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