*本記事は12月1日発売の『広報会議』1月号掲載の「SDGs未来会議プロジェクト」との連動記事です。
昆虫食や手づくり化粧水など、GFP(Good For the Planet)な生活をInstagram、YouTubeなどのSNSで発信している井上咲楽さん。その取り組みの背景には、栃木の実家での自身の幼少期の体験がベースになっているという。
実家での暮らしの中にSDGsがあった
─井上さんがSDGsを知ったきっかけはなんでしたか。
最近、テレビ番組の企画の中でも「SDGs」という言葉がよく出てきて、そこで初めて知りました。2019年には「SDGs LINEスタンプコンテスト」で審査員をやらせていただくことになり、それを契機にしっかりと勉強しはじめましたね。学んでいくと、今まで何気なく発信してた実家の暮らしが、SDGsの取り組みにもなっているのだと気づかされました。前から取り組んでいたことが、SDGsが浸透するにつれ、自分の中での再発見になったという感じですかね。
─ご実家ではどのような取り組みをされていたのでしょうか。
「使い捨てをする」ということがあまりない家でした。カイロひとつとっても、使い捨てカイロは使ったことがなかったですね。実家が薪ストーブで暖をとる家だったので、朝起きたら大きい石とかを持ってきてそれをストーブの中に入れて……。家を出る直前に新聞紙に包んでカイロ代わりにしていました。「ゴミ」をなるべく減らすことにも取り組んでいましたね。私の家は6人家族だったので、意識せずに捨てると、ゴミ処理のコストがすごくかかってしまうんです。生ゴミはコンポストに入れて堆肥にしたり、牛乳パックも、魚をさばくためのまな板代わりにしてから、捨てる。あと、着られなくなった服は、油やカレーをふき取るために使っていました。そのまま流すのは環境にも良くないですし、何より実家が山の上にあったので、下水が汚れてしまうと掃除などでまたお金もかかってしまう。こういう自分たちのプラスになっていたことが、大きなところで地球のためにもつながっているような感覚でしたね。
