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DAZN、広告収益前年比3倍に 独自CMや外部メディアとの連携で

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スポーツ動画配信のDAZN(ダゾーン)の2021年の広告収益が前年比3倍となった。取引社数自体も20社から60社へと大幅に増えた。日本でDAZNを運営するDAZN Japan Investmentは、グローバルでグーグルと専用のアドサーバーの共同開発を進めているほか、年内にはプログラマティック広告の配信を始めるなど、システム周りの強化を図っている。22年は21年比2倍の広告収益を見込む。

けん引役となっているのは、試合中継前後やサッカーのハーフタイムや野球のイニング間で配信される広告はもちろん、独自番組とのタイアップや、DAZNが持つTwitterやYouTube、InstagramなどのSNS公式アカウントからの発信、提携スポーツメディアでの発信力だ。

亀田製菓の施策ではキャンペーンハッシュタグがTwitterトレンド入りしたほか、ローソンの「からあげクン」35周年キャンペーンでは、DAZN内でのインフォマーシャル配信がSNSへも波及した。

両社ともDAZN専用に映像を制作した。亀田製菓はテレビCMなどで用いる定番のジングルなどをあえて使用せず、試合観戦時のビール、そのお供に「亀田の柿の種」と、CM中ではあくまでバイプレーヤーであることを徹底した映像を用意。DAZN内で配信したほか、DAZNとDAZNの提携メディアによるTwitterキャンペーンを実施した。

 
「プロ野球開幕などスポーツへの関心、熱量が高まるタイミングを狙い、DAZNではユーザーにマッチするオリジナルCMを投下したところ、消費モチベーションの高いリアクションが多く見られました。同じ映像をその後もスポーツの盛り上がりに併せて自社のTwitterアカウントに掲載したほか、YouTube公式チャンネルでも配信しています。多くのスポーツメディアとも連携でき、幅広いスポーツファンにリーチできました」(亀田製菓マーケティング戦略部の一丸和也氏)

ローソンは、DAZNによる独自番組『内田篤人のFOOTBALL TIME』とのコラボレーションを実施。同番組に準レギュラー出演している人気アイドルグループ「日向坂46」の影山優佳さんを起用したインフォマーシャルを制作し、番組ぶら下がりで長尺を流したほか、15秒パターンをスポーツ中継中の広告枠でも配信。さらに視聴料金の支払いに使える「DAZNプリペイドカード」のローソン店頭での購入促進施策をTwitter上で実施した。

 
「プリペイドカードの購入件数が前年比増となったほか、インフォマーシャル配信をきっかけに内田篤人さんが番組内で言及してくれた結果、ニュース記事として取り上げられるなど、広告効果がありました。SNS上でも日向坂46ファンやDAZNユーザーとみられる方々からのポジティブな意見が多く見られました」(ローソンマーケティング戦略本部の白井明子氏)

2022年はAFCアジア予選-Road to Qatar-をはじめ、明治安田生命JリーグやAFCチャンピオンズリーグ、プロ野球でも新庄剛志新監督の手腕に注目があつまるパ・リーグ全試合のほか、セ・リーグもカープ主催試合を除いて配信する。

 
「DAZNでは、有料スポーツコンテンツの『オンプラットフォーム』、オウンドメディアや提携メディアをネットワーク化した『オフプラットフォーム』の両翼で、エンゲージメントの高い多くのスポーツファンとブランドをつなぐことができるのが大きな強みです。広告配信の効率化などを進めながら、ブランドコミュニケーションにさらに役立つスポーツファンエコシステムを構築していきたいと考えています」(DAZN Japan Investmentの大島久之介氏)