「どうして売れない?」が数行のコトバで好転 レスポンスをブーストさせる「売れるオファー」

どれだけ優秀なコピーでも、反応に伸び悩むことはある。そんなとき考えたいのが「オファー」。2~3行で伝えるたった1つの約束が、反応を大きく変えてしまうことは、めずらしくない。売れるオファーの作り方について、みんなのコピーの大橋一慶氏が解説する。

※本記事は、2022年4月1日発売の『販促会議』2022年5月号 の転載記事です。

みんなのコピー 代表取締役
セールスコピーライター
大橋一慶 氏

「求められる伝え方」の専門家。ネット広告のベンチャー企業を経て、2007年セールスコピーライターとして独立。反応がシビアに計測されるレスポンス広告において、多くの案件を成功へ導く。著書は『ポチらせる文章術』『セールスコピー大全』。

 

クリックは多いし、ページは読まれているけど申込みが少ない。リストをたくさん集めたのに、買ってくれる人が少ない。このような状況は、ダイレクトマーケティングの現場でめずらしくありません。買ってくれそうな人が目の前にいるのに、なぜ、思うような反応が得られないのか? この問題に風穴を空ける方法の1 つとして紹介したいのが「オファー」です。オファーとは「お 客さまへ約束する魅力的な取引条 件」のこと。保証やサポート、特別 価格や特典など、いろんなオファー が存在しますが、正しく使いこなせ ば、特効薬的な効果をもたらします。例えば、以前セミナー集客に悩んで いたクライアントがいました。しか し、LPに「ドタキャン保証」※の案内 を追加すると、すぐに満席。オファーは文章にするとたったの数行です が、販促効果の飛躍が期待できます。

なぜ、オファーは効果的か?

それでは、なぜオファーが効果的なのか。その理由は、お客さまの誰もが抱える「購入への不安」を氷解するからです。要するに「買い物に失敗したくない感情」を払拭するのです。失敗したくないという感情は強力で、申込む寸前でお客さまは「手に入れるベネフィット」と「失敗 したくない感情」を天秤にかけます。そして、多くの場合が「失敗したく ない感情」に傾いてしまう……。こ の現象は、ノーベル経済学賞を受賞 した心理学者「ダニエル・カーネマ ン」の研究(プロスペクト理論)か ら見ても明らかです。この研究では、人は得る喜びより、失う痛みを2 倍 以上強く感じることが示されました。購入における失う痛みとは「お金」 です。どれだけ購入意欲が高まって も、お客さまの多くは、「でもやっ ぱり」と躊躇し、購入にブレーキを 踏んでしまう……。しかし、秀逸な オファーは、ブレーキではなく、ア クセルをベタ踏みさせる効果をもたらします。

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