なぜ事業開発に注目すべきなのか――『ユーザーファーストの新規事業』(中村愼一)より

「宣伝会議のこの本、どんな本?」では、弊社が刊行した書籍の、内容と性格を感じていただけるよう、「はじめに」と、本のテーマを掘り下げるような解説を掲載していきます。言うなれば、本の中身の見通しと、その本の位置づけをわかりやすくするための試みです。

今回は、3月28日に発売した新刊『ユーザーファーストの新規事業 社内の資産で新たな成長の種をまく』(中村愼一著)の「はじめに」の一部を紹介します。

新規事業は多くの企業の重要テーマ

あなたがもし、来期の人事で新規事業を担当する部署への異動を命じられたら――。「ヤッター!」と思いますか。それともがっかりするでしょうか。

新たなチャレンジの場を与えられ、胸を躍らせる方もいるでしょう。一方、主力事業で稼ぎ頭としてバリバリ働いている方であれば、本流から外れたと意気消沈しているかもしれません。

定価:1,980円(本体1,800円+税)
四六判 224ページ
ISBN978-4-88335-553-2

 

企業の経営者なら誰しも、次の収益の柱になりうる事業の種を探しているものです。大企業ならなおさらです。社員からビジネスアイデアを募ったり、手を挙げた社員に担当させたりする会社もあります。それはなぜでしょうか。

会社を成長に導いた事業も、やがて成熟化します。周辺で新しいイノベーションが生まれ、市場そのものが縮小に転じることもあるでしょう。携帯電話、インターネット、電気自動車などはイノベーションの代表例です。日本の大企業の多くがそうしたリスクに向き合っているといえます。

本書は、企業で新規事業を担当する方を対象としています。

私自身、大企業で新規事業の開発を20年以上にわたって担当してきました。メーカーであるパナソニック株式会社、保険会社である損害保険ジャパン株式会社と正反対の業界で経験してきた数えきれない失敗と少しの成功の経験における実践的なノウハウをまとめました。

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