「経験と勘」からデジタル思考へ『顧客起点のマーケティングDX』を読み解く

新刊書籍『顧客起点のマーケティングDX データでつくるブランドと生活者のユニークな関係』(3月31日刊行)の発売に先立ち、同月25日に記念ウェビナーが開かれた。著者3人が登壇し、章ごとに順を追ってポイントや読みどころを紹介した。

横山隆治氏(横山隆治事務所 代表/ベストインクラスプロデューサーズ 取締役/CCCマーケティングエグゼクティブアドバイザー)

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橋本直久氏(CCCマーケティング 新規事業Div. ジェネラルマネージャー)

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長島幸司氏(CCCマーケティング 新規事業Div. TVマーケティングUnit Unit長)

(左から)橋本氏、横山氏、長島氏

「宣伝部のDX」は難題だが取り組む価値がある

橋本

:本書は全8つのチャプター(章)から構成され、マーケティングのDXの概念から、実際のデータを使った広告宣伝・プロモーションの事例、アロケーション(メディアの最適配分)の問題やテレビの効果測定などについて、横山さんが20数年で培われた知見と我々CCCグループが持つデータで解説しています。また、実際の事例に近いデータもとにした約80点の図表を掲載していることも特徴です。

横山

:Chapter02(2章)のテーマは「宣伝部のDX」です。宣伝部は、企業がDX化を進めるなかで最難関の部署のひとつ。経験と勘が頼りで、アナログなアウトプットが多い宣伝部をどのようにデジタル化するのか、イメージしにくいでしょう。

「アウトプットとしてデジタル広告を出しているからDX」というのではなく、そのプロセスがデジタル思考に基づいているかどうかが重要です。アナログ施策の開発プロセスでデータを活用したり、CMなどの制作物のパフォーマンスを数値化したりすることこそが宣伝部のDXであると考えます。DX化の最難関であるからこそ、実現できれば社内で象徴的な存在になりうるチャンスと考えています。

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