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では「デジタル広告品質とコンテキストターゲティング」と題し特集を組みました。
ここでは、本誌に掲載した記事の一部を公開します。

日本アドバタイザーズ協会(JAA)
専務理事補佐
デジタル広告品質認証機構(JICDAQ)
事務局長
小出 誠氏

コメ兵
マーケティング部
ゼネラルアドバイザー
諏訪弘樹氏
取り組みに賛同する広告主は100社に 安心して取引できる市場を目指す
デジタル広告品質認証機構(JICDAQ)とは
日本アドバタイザーズ協会(JAA)、日本広告業協会(JAAA)、日本インタラクティブ広告協会(JIAA)の広告関係3団体が、デジタル広告市場における品質課題を解決することによる市場の健全な成長を目指して立ち上げた認証機構。2021年3月に設立され、同年4月に事業を開始した。広告主が安心して取引できる「デジタル広告の事業者」を認証という形でわかりやすく発信している。
JICDAQでは「アドフラウドを含む無効トラフィックの除外」と「広告掲載先品質に伴うブランドセーフティの確保」に関する業務プロセスの監査基準を制定し、基準に準拠して業務を適切に行う広告会社、DSP会社、アドネットワーク、媒体社などの広告事業者を認証。広告主企業が認証事業者を選択することで、国内のデジタル品質の向上を図っている。2022年5月1日時点で、品質認証取得済みの「品質認証事業者」は89社、認証申請中も含む「登録事業者」は130社となった。また、JICDAQの取り組みに賛同する広告主は、理念賛同を表明し登録手続きを行うことで「登録アドバタイザー」として登録される。登録アドバタイザーは同じく5月時点で100社となっている。
企業ブランドを重視するコメ兵 社内において対応の必要性が浸透
―コメ兵ではどのような体制でデジタル広告を運用しているのですか。諏訪
:当社では、デジタル広告の運用自体は基本的にパートナーである広告会社に依頼させていただき、週次で定例会議を実施しています。その場で広告の状況や実績を報告してもらっているというのが、現在の体制です。JICDAQさんが取り組まれている、“広告取引の透明性”という点については、コメ兵としても課題を感じていました。現在は、アドベリフィケーションツールを導入し、ブランドセーフティやアドフラウド対策を行っています。
小出
:アドベリフィケーションツールの導入など、ブランドセーフティへの対策を行うと、短期的には広告の効果が落ちたようにも見えてしまいます。ブランドの価値を守り、安全な広告出稿を続けていくために、避けては通れない“一瞬の痛み”のようなものではあるのですが、それを理解してくれる経営層が必要です。その理解がないと、担当者は一時的にでも数値が下がることをなんとしても回避しなければならないという状況に追い込まれ、対策を導入できないという悩みの声も耳にします。コメ兵さんがツールを導入される際には、このような課題はなかったのでしょうか。
