愛媛朝日テレビは、自社のスローガンである「地元を愛す。」を名前に掲げたアイスクリームを、今年7月に中四国エリアを中心に展開するスーパー フジ直営全店で発売を開始した。
「地元を愛す。アイスクリン オレンジ愛す。ブラッドオレンジ味」という名のアイスクリームは、「フジの元気な赤たまご」と愛媛県宇和島産の「ブラッドオレンジ」を使用。地元愛媛県を本社とする流通企業フジ・リテイリングとアイスクリーム商社である南商事の協力により実現した。
この「地元を愛す。」というスローガンは、愛媛朝日テレビが2020年に開局25周年を迎えたことを機に掲げたもの。
このスローガンをはじめ、同社のブランディングを手がけたクリエイティブディレクター 赤松隆一郎氏は、この言葉が生まれた背景を次のように話す。
「2020年は愛媛朝日テレビさんが25周年を迎える節目でした。ここから2030年までの10年をイメージした時に、何が起きるか予想がつかない未来だからこそ何が起きてもそこだけは変わらない、地に足のついた重心の低い言葉が必要だと考えました。そして、それは愛媛朝日テレビの“これから目指すもの”ではなく、実はもうすでにあり、この先も受け継がれていく“態度”や“覚悟”を表すものにしたいと思いました」
同社が制作している番組やニュース、高校野球地区予選の全試合を中継すること、さらには県内の市町村や団体が自分たちの町のPR動画を制作する「ふるさとCM大賞」といった取り組みなどをあらためて見直す中で、ローカルテレビ局の持つ、故郷への思いの強さを再発見し、それを「地元」という言葉に、そして思いの強さを「愛す。」という言葉に置き換えたという。
「全国のテレビ局のスローガンを調べた際に、言葉あそびとかギミックが入っているものが多いと思ったので、そういったアプローチから一線を画したかったというのもあります。飾りがなく、一見するとふつうのこと、当たり前のことのように思えて、それを有言実行するにはしっかりとした意思が必要。平易だけれど時間とともにジワジワと効いてくる。そんな言葉をスローガンにしたいと思いました」(赤松氏)

