【はじめに全文公開】ビジュアルデザインは、今を生きる人たちの共通言語 ~『わかる!使える!デザイン』(小杉幸一)より

「宣伝会議のこの本、どんな本?」では、当社が刊行した書籍の、内容と性格を感じていただけるよう、「はじめに」と、本のテーマを掘り下げるような解説を掲載していきます。言うなれば、本の中身の見通しと、その本の位置づけをわかりやすくするための試みです。
今回は、3月6日に発売した新刊『わかる!使える!デザイン』(小杉幸一著)の「はじめに」を紹介します。

『わかる!使える!デザイン』
発売日:2023年3月6日
著 者:小杉幸一
定 価:2,200円(税込)
判 型:四六判 192ページ
ISBN978-4-88335-551-8
詳細・購入は こちらから

はじめに

ビジュアルデザインは、今を生きる人たちの共通言語

「デザイン」という言葉を聞くと、「センスが必要なのでは」とか「難しそう」と距離を取られる方も多いのではないでしょうか。また、自分が理解できていなくても、あとはデザイナーに任せればいいと考える方もいらっしゃると思います。

確かにグラフィックデザインやアートディレクションは、専門性の高い仕事であることに変わりはありません。なぜなら、単語を知らないと英語で文法を組み立てることができず、コミュニケーションが困難になるのと同じように、色やカタチの意味、フォントなどの性質を知らないことには、デザインができないからです。

しかし、これからの時代、デザインはもはやあらゆる場において特殊技能ではなく、コミュニケーションに必要不可欠な「共通言語」になると言っても過言ではなくなってきています。

はじめまして、アートディレクターの小杉幸一といいます。

そもそも「アートディレクターって何?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんので、まずは簡単に自己紹介をさせてもらいます。

僕はいわゆる美大である、武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科を卒業し、広告会社の博報堂でデザイナー・アートディレクターとして16年間在職後、自身のデザイン活動の可能性をさらに広げるべく2018年に独立しました。

現在、株式会社onehappy(ワンハッピー)の代表をしています。広告を基本としながら、企業のロゴなどコーポレート・アイデンティティのデザインからブランディング、店舗の外装内装デザインやアーティストのジャケットデザイン、またテレビ番組の企画・アートディレクションや、公共物のデザイン、自主ブランドの開発、地方創生まで、さまざまなお仕事をさせていただいています。

この本を書いたきっかけの一つが、ここ数年、宣伝会議で「カラーマーケティング」の講座を担当したことです。その受講生の多くは経営者、広報、営業、事業部など、企業のさまざまな役職の方で、デザイナーはほとんどいません。

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