※本記事は6月1日発売の『販促会議』2023年7月号の転載記事です。
飯島 夢氏
第13回同アワードの課題「男性がスキンケアをしたくなるアイデア」(ロート製薬)にてスキンケアブランド「極潤」で冷やしたおしぼりを提供する「極潤おしぼり」でゴールド受賞。1996年生まれ。上智大学文学部哲学科を卒業後、Septeni Japanに入社。これまでに第13回販促コンペ(ゴールド)、第59回宣伝会議賞(協賛企業賞)、2022ヤングカンヌ日本代表(プリント部門GOLD)など。
行き詰まったら、別課題でリフレッシュ
「販促コンペ」では全ての課題に応募することにあまりこだわらずに取り組みました。商品になじみがあったり、なじみはなくても自分の視点を入れ込みやすい課題を5つほどピックアップして取り組むようにしていました。
ひとつの課題につき、5~10案を出していたと思います。複数の課題に取り組むことで、行き詰まったら課題を変え、頭をリフレッシュできます。その結果、Aという課題で話していたことが、Bという課題で活きたこともあり、意図せぬ相互作用が生まれました。
“ボツ”にするのは、まだ早い
実際に資料を作成し始めてからは、一見“ボツ” に見える企画も、どうブラッシュアップしていけば良くなるかを粘り強く考えるようにしていました。
ゴールドを受賞した「極潤おしぼり」の当初のアイデアは、サウナの更衣室にトライアルセットの自動販売機を設置するものでした。サウナで「ととのう」と、肌が「ととのう」という言葉の共通項から、商品とターゲットの接点は発見できたものの、コアアイデアがなかなか発掘できず、ボツ案になる可能性もありました。
ですが、「おしぼりで顔を拭く」という、ついついやってしまう行動を思い出し、全てが繋がった感覚がありました。
企画をブラッシュアップする上で考えていたことは、たくさんの応募企画の中でいかに審査員の印象に残るアイデアにするかという点です。
課題をブラッシュアップする3つのポイント
取り組む上で、特に気をつけたポイントは3つあります。1つ目は、一度で覚えられる企画名か、2つ目はコアアイデアがあるか。そして、最後までブレスト(ブレインストーミング)する勇気を持つことです。
企画名についてはわかりやすく、一瞬でアイデアが想像できる、そして一度で覚えられるかどうかという観点で考えていました。「極潤おしぼり」もこの点を意識しました。
コアアイデアについては、他人が企画書を見た際にどこが面白いか、シンプルに説明できるかを基準としていました。日常の中でも、面白いことがあるとつい人に話したくなったりしますよね。
販促コンペの場合、審査員が見たときに、他の審査員に端的に魅力を共有することができるのか、想像しながら検証していました。
そして、何より最後までブレストする勇気を持つということです。締切の間際になると、資料作成に着手するので、案もまとめにかかろうとしてしまいます。
守りに入ろうとする気持ちももちろんわかるのですが、私たちは最後まで……
……本記事の続きは、『販促会議』2023年7月号で読むことができます。
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