デザイナーおよびファッション人材を育成する大阪文化服装学院は9月25日、授業内の販売ロールプレイングやディスプレイ実習などに使用する、実際の店内を模した学内リアルショップ教室の全面改装を発表した。
手がけるのはナノ・ユニバースなどのアパレルブランドを展開するTSIと店舗・内装デザインを行うプラックス。自然光の入る「まるで路面店のようなショップ」を空間コンセプトとし、10月よりリニューアルオープンする。TSIはこれまでも大阪文化服装学院と教育連携してきた。「販売知識」カリキュラムの指導支援や販売ロールプレイングコンテスト開催も行っている。
今回のリニューアルの背景にあるのは、非接触接客の増加やプロモーションのDX。時代と業界ニーズの変化に対応した「売場で価値ある販売人材=FA(ファッションアドバイザー)」の育成強化のため、即戦力ショップ人材の育成を加速させる目的での全面改装となる。
以前より大阪文化服装学院では、FAを単なる販売員ではなく、お店やブランドの魅力を伝え「ファン」を生み出す存在と設定。リアル店舗ならではの「購入体験」を通じて新たなファッション好きを生み出す “エンジン”の役割を果たすことが役割だとしてきた。
上記のような人材育成を目標に、視覚的に購買を促す店舗デザイン教育に注力するため本リニューアルを実施。まず講義エリアとショップスペースの入れ替えによって20坪の「通常時」と、10坪の「POP-UP時」の2パターンでの店舗デザインと模擬接客が可能になった。また、教室の入口横には背面にデジタルサイネージを完備したショーケースを新設し、教室内・外で連動性を持たせたディスプレイを展開することができる。
ショップ内の陳列商品は、大阪文化服装学院のファッション・ビジネス学科の学生が授業を通じてセレクトしたもの。7月23日に協業を発表した韓国アパレル仕入サービス「シンサンマーケット」から買い付けた商品もその一部に含まれる。
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