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出社率が2倍に!取引先も集う!メディアドゥのオフィスの仕掛けとは

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コロナ禍でのリモート勤務が定着したかに見えたが、ここ最近では「出社義務化」を打ち出す企業が増加。MetaやAmazon、Zoomといった海外テック企業をはじめ、多くの企業が出社を推奨する方針に切り替えたというニュースが聞こえてきます。

このように、オフィスは企業にとってコミュニケーションツールとしての存在感を高めています。そこで広報会議では、各社のオフィスへのこだわりからコミュニケーション戦略に迫る連載企画を開始しました。

今回は、電子書籍の流通業を展開しているメディアドゥが2022年9月にリニューアルしたオフィスについて、話を聞きました。従業員だけでなく、取引先も「訪れたくなる」オフィスを実現した背景が見えてきました。

※本記事は11月1日発売の月刊『広報会議』2023年12月号の転載記事です。

写真 社内風景 メディアドゥ

電子書籍の流通業を展開しているメディアドゥ。コロナ禍によるリモートワーク体制を経て、「創造性が発揮できるコミュニケーション拠点の重要性」を再認識。2022年9月にオフィスをリニューアルした。

同社の事業は出版社と電子書店の間に入る取次がメインだが、取引先との深い関係構築を図るにはリモート体制では限界があった。「非対面コミュニケーションでは対話や、その先の新たな価値の共創が難しかった」と社長室広報セクション マネージャーの戸張紗希氏は言及する。

写真 社内風景 メディアドゥ
皇居の緑あふれる景観を背景に、活発なコミュニケーションを促進し、思索を深めるきっかけに。その打開策として、従業員が出社したくなる様々な工夫や、取引先も「自発的に訪れたくなる場」を構想。またコミュニケーションによって、創造的な発想が生まれる拠点が必要という結論に至りオフィス刷新に至ったという。
写真 社内風景 メディアドゥ
写真 社内風景 メディアドゥ
希少な蔵書は、社内外からオフィスに「訪れるきっかけ」となる
膨大な書籍は、社内外の士気を上げる役割も。昨今、バズった『残像に口紅を』の生原稿など、長年の編集経験から業界でも知られた新名新COOが担当した当時の蔵書も多数。
写真 社内風景 メディアドゥ
写真 社内風景 メディアドゥ
希少なコレクションが揃う「レオナルド・ダ・ヴィンチルーム」。こうしたコレクションは、取引先が来社するきっかけとしても機能する。

新オフィスのコンセプトは、「CREATION&ENERGY(創造と活力)」。オフィスの設計は、人々が集まり自然と会話が生まれる「森・公園」、美味しい飲み物でリフレッシュできる「カフェ」、出版物をリスペクトする「図書館」の3つのエリアをメインに、コミュニケーションが生まれる多数の仕掛けを入れ込んだ。

写真 社内風景 メディアドゥ
写真 社内風景 メディアドゥ
写真 社内風景 メディアドゥ
従業員と来社した取引先が使用できるカフェ。社長がセレクトした飲み物と軽食は、従業員同士の会話のきっかけに。カフェの名称は小説『華氏451度』が由来。「思考する力」「(本に)記録することの大切さ」を尊重する姿勢を示した。

リニューアルと同時に、その目的を従業員に周知し、浸透を図ることも欠かせない。そこで広報セクションが、プロジェクトの進行状況を随時、Facebookなどを通して従業員に伝えていった。「リニューアルのコンセプトを繰り返し発信し、広報が施工現場に立ち会った体験を伝えることで社内の共感は高まった」と同山澤沙也加氏は笑顔で話す。

オフィスリニューアル後、従業員の出社率は2倍に向上。社外とのミーティングも、「取引先が来社を希望する」ケースが増えた。また自社図書館の所蔵作品を通して「出版業界へのリスペクト」が伝わったことで、取引先との関係も以前より深くなっている。

●DATA


社名 メディアドゥ
オフィス使用開始 2022年9月
場所 東京都千代田区
従業員数 320人

広報会議 では、今後も社内外のコミュニケーションに寄与する「オフィス」にスポットを当てていきます。またオフィスのほか、様々な切り口から企業のコミュニケーションに参考になるトピックに迫っています。

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