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カラオケもMRI検査もタダ、「chocoZAP」来店を習慣にする戦略、RIZAP

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無料サービス導入店の利用者数は非導入店の2.95倍

カラオケ、ランドリーなどが全て「無料サービス」として利用できるジムが誕生する。RIZAPは3月28日に、コンビニジム「chocoZAP」の新サービス7種の本格導入を発表。従来の月額3278円(税込)の利用料金で全サービスを楽しめる。様々な無料サービスで運動習慣のきっかけを提供する狙いで、従来のジムの枠を超えた「スマートライフジム」を目指す。経済的な負担などから、これらサービスに関心はあるが利用していない層の獲得を図る考えだ。

写真 人物 集合 発表会で登壇した瀬戸社長(中央)、「おいでやす小田」氏(左)、井上咲楽氏
発表会で登壇した瀬戸社長(中央)、「おいでやす小田」氏(左)、井上咲楽氏

「chocoZAP」は2022年7月にサービスを開始。全国の店舗数は3月時点で約1383店舗。4月に全都道府県での出店が完了するという。2月14日時点の会員数は約112万4000人で、国内スポーツジムで日本一を誇る。2024年3月期は第3Q(10~12月)に黒字化し、第4Qも増益幅拡大の見込み。2027年3月期までに営業利益400億円、店舗数3800店を目標に掲げる。

成長要因の1つは「無料サービス」の充実。追加料金なしで使い放題のサービスを展開し、運動習慣化のきっかけを作った。2022年9月には「セルフエステ」「セルフ脱毛」「ゴルフ」などを開始。2023年9月には第2弾サービスとして「セルフホワイトニング」「セルフネイル」「ドリンクバー」「マッサージチェア」「デスクバイク」「ワークスペース」などを展開。導入店舗は非導入店と比較して、利用者数2.95倍、来館回数1.35倍、入会者数1.95倍となった。

今回は無料サービス第3弾として、「カラオケ」「洗濯、乾燥機(ランドリー)」「ピラティス」「セルフフォト」「キッズパーク」「トレサポ」「chocoZAPメディカル」の7種類を用意。全国の店舗に段階的に導入を進める。

目玉となるサービスは、提携医療機関でMRI検査やCT検査を受けることができる「chocoZAP メディカル」。通常では2万~4万円はかかる検査を年1回無料で利用可能。会員の運動記録などのデータベースを提携医療機関と共有することで、最適な提案につなげることができる。

瀬戸健社長は「省人化できる部分を徹底的に検証し、手続きなどの負担をDX化で極小化。追加料金なしでサービスを実現した」と話す。日本の人間ドックの受診率が低い中、予防医療を身近なものにしたい考えを示した。2024年度中に全国の主要都市への展開を進める。

カラオケは1枠25分で、最大4人の利用が可能。フィットネスバイクを設置しており、運動しながら歌うといった楽しみ方も。ランドリーではアプリで事前予約することで洗濯や乾燥が可能。待ち時間中にトレーニングもできる。

ピラティスは1枠25分でマシンを利用可能。アプリの動画で正しい動かし方なども学ぶことができる。セルフフォトでは通常のセルフ写真館のように利用するほか、定期的に体の変化を記録するなどジムならではの使い方も想定。キッズパークは子どもが遊べる空間を用意し、保護者は運動しながら子どもを見守ることが可能。「トレサポ」ではRIZAPのトレーナーが店舗を巡回し、マシンの使用方法やトレーニング方法、食事のアドバイスなどを行う。マシンの修理や備品の補充などサービス全体の品質向上も図る。

これらのサービスの市場規模について、同社は「カラオケ300万人、洗濯・乾燥機600万人、ピラティス100万人、キッズパーク160万人、セルフフォト170万人、人間ドック520万人」としている。また、関心はあるが利用していない層も存在するため、潜在的な市場規模はさらに大きいとみている。

「運動を習慣化してもらうには『楽しんでもらう』ことが大切」と瀬戸社長。様々な無料サービスを通じて、年齢を問わず運動を楽しんでもらいたい考えで「ジムという枠を超え、社会に不可欠なインフラとなっていきたい」と意気込みを語った。

3月28日に開催した新サービス発表会では芸人の「おいでやす小田」氏、タレントの井上咲楽氏がゲスト参加。新サービスについて語るトークセッションを実施した。村上ショージ氏や間寛平氏などの芸人が実際の店舗で新サービスを楽しむ様子も中継した。

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