企業の不正を追及した女性ジャーナリストの先駆者、イーダ・ターベル

スタンダード・オイル社の独占的なビジネス慣行を暴露

写真 人物 イーダ・ターベル

イーダ・ターベル(Ida Tarbell、1857 – 1944)

イーダ・ターベル(アイダ・ターベルとの表記もあります)は、アメリカ合衆国の著名なジャーナリスト、伝記作家、歴史家です。彼女は、マックレーカー(不正の追及に特化して取材する記者)の先駆者として知られており、スタンダード・オイル社の独占的なビジネス慣行の暴露記事で有名です。

大学で学士・修士号を取得後、1894年に『マクルーア・マガジン(McClure's Magazine)』誌に採用されたターベルは、エイブラハム・リンカーン大統領に関する連載を始めました。

この連載によって、同誌の購読数を2倍にしたといわれており、1900年に『エイブラハム・リンカーンの生涯』として出版されました。ターベルは、編集記事の執筆と同時に、調査報道に取り組むようになり、いわゆるマックレーカーとして数多くの暴露記事を執筆します。

写真 ターベルのリンカーン大統領の連載

ターベルのリンカーン大統領の連載は、『マクルーア・マガジン』誌の購読者数増に貢献したという。

彼女と同時期に活動していた他の有名なマックレーカーには、リンカーン・ステフェンズ、アプトン・シンクレア、レイ・スタナード・ベイカーなどがいます。第一次世界大戦に参戦した米国政府が立ち上げた「広報委員会(CPI)」の責任者を務めた

ジョージ・クリール

も、マックレーカーのひとりでした。

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河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)
河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)

かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表、英パブリテック日本代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ120社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2400本を超えた(2023年10月31日現在: 2421本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。米IABC(International Association of Business Communications)会員。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。

河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)

かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表、英パブリテック日本代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ120社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2400本を超えた(2023年10月31日現在: 2421本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。米IABC(International Association of Business Communications)会員。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。

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