GM初の広報、アメリカ自動車業界全体の広報戦略を構築――ポール・ギャレット

1931年、記者から広報へ転身 のちに副社長に

写真 人物 Paul Garrett

Paul Garrett、1863-1940
(出所: Waldorf Astoria New York)

ポール・ギャレット(Paul Garrett)は、アメリカの広報実務業界において非常に重要な人物であり、特にゼネラル・モーターズ(GM)での活動で知られています。彼は広報の分野で数々の功績を残し、企業広報の重要性を広く認識させた人物として評価されています。

ポール・ギャレットは、『ニューヨーク・イブニング・ポスト』紙の金融部門担当記者から、1931年にゼネラル・モーターズ(GM)に広報部長として入社しました。その後、世界最大の産業組織であるGMの広報活動を統括する副社長に昇進し、広報活動を企業経営の重要な機能として確立するためのリーダーシップを発揮しました。

ギャレットは、アメリカで初めて大手産業組織における広報担当の副社長に就任した人物です。彼は広報を単なる企業のプロモーションツールではなく、企業の経営戦略の一部として位置づけ、広報活動の重要性を強調しました。

広報に関する多くの影響力のある講演や記事を執筆し、広報の専門性とその応用についての理解を深めました。彼の活動は、広報業界全体に大きな影響を与えました。

自動車業界全体の広報戦略の構築と強化に尽力

写真 人物 GMの自動車ショー(General Motors Automotive Show、通称: Motorama)会場で面会する、左からネルソン・ロックフェラー、ポール・ギャレット、アルフレッド・スローン(GM会長)

GMの自動車ショー(General Motors Automotive Show、通称: Motorama)会場で面会する、左からネルソン・ロックフェラー、ポール・ギャレット、アルフレッド・スローン(GM会長)(1938年11月10日)(出所: Waldorf Astoria New York)

ギャレットはまた、現在の全米自動車工業会にあたる業界団体(Automobile Manufacturers Association)の広報委員会の初代委員長を務め、1938年から1948年まで自動車業界全体の広報戦略の構築と強化に尽力しました。

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河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)
河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)

かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表、英パブリテック日本代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ120社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2400本を超えた(2023年10月31日現在: 2421本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。米IABC(International Association of Business Communications)会員。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。

河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)

かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表、英パブリテック日本代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ120社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2400本を超えた(2023年10月31日現在: 2421本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。米IABC(International Association of Business Communications)会員。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。

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