出版プロデューサーの西浦孝次氏による、コラム第2回です。編集者やライターにどのようなスキルが必要か、身に着けたスキルをどのように活かしていくかを、ご自身の経験から語っていただきます。
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こんにちは。出版プロデューサーの西浦孝次です。この連載では、クリエイティブな才能に恵まれなかった僕ら凡人の最後の武器──企画力について、出版プロデューサーの仕事、キャリアを通じてお伝えしていきます。
前回『
』の記事で、僕がどういった経緯で出版プロデューサーとなったかお伝えしました。今回は、出版プロデューサーの仕事について具体的に書いていきます。
企画音痴を変えた最高の環境
企画ダメダメ人間だった僕ですが、出版プロデューサーとなったからには、自分で企画を立て、出版社に提案していかなければ仕事になりません。ですので、はじめて書いた企画書は「自分の力が通じるだろうか」と内心不安でした。だからでしょう、編集さんから「企画会議でOKでました」と連絡をもらった時は、嬉しいというより「ほっ」と胸をなでおろしたのを覚えています。
さて、全然ダメダメだったわりに、すんなり企画が認められたのはなぜでしょう。
それは、出版社のマーケティング部にいたことで「売れる企画のポイント」をつかめていたからです。当時の僕の仕事は「編集部から大量の企画についてプレゼンを受け、売り方を考えたり、改善点を指摘したりする」ことでした。
