夏休みの海外旅行予約が前年超え CMと連動で利用者拡大を狙うTrip.com

アジア圏への旅行提案で「手軽さ」を強調

旺盛なインバウンド需要の陰で伸び悩んできた日本人による海外旅行需要にも、ようやく回復の兆しが見えてきた。旅行予約サイトの「Trip.com(トリップドットコム)」の現時点での予約数は前年を上回り、今年の夏休みは昨年以上に需要が回復すると見ている。

同社日本法人が7月1日から放映している新CM「世界は、すぐそこ。」シリーズでは、近場のアジア圏に絞って提案しており、海外旅行の「手軽さ・気軽さ」を訴求する戦略をとっている。

久間田琳加を起用した新CM「世界は、すぐそこ。」シリーズ

新CM「タイ カップル旅篇」「韓国 女子旅篇」「台湾 1人旅篇」の3篇は、それぞれ異なる旅のスタイルを描写。女優・モデルの久間田琳加の日常シーンからスタートし、韓国・台湾・タイを舞台に様々な旅行シーンを満喫する内容となっている。

冒頭にモノクロの電車の駅、エレベーター、コンビニなど日常的なシーンが登場し、その後、カラフルな海外旅行の映像へと一転する構成が特徴。「旅がもたらす開放感」や「日常からの心地よい脱出」を視覚的・聴覚的に表現している。

高田智之社長は「『世界は、すぐそこ。』というキーメッセージにリンクしており、旅は特別なものではなく、誰もが気軽に踏み出せるものであるというメッセージを込めている」と語った。

CMに登場する旅先は、ソウル、台北、バンコクなど、日本から短時間でアクセス可能なアジアの近距離都市に絞られている。コロナ禍による行動制限、円安、インフレといった影響で旅行を控えていた層に対し、気軽に楽しめる旅行を提案する狙い。高田社長は「手の届く非日常の提案として、実際の旅行先選びの参考にもなるよう演出している」としている。

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