頭でっかちなクリエイティブディレクション論【中編】具体×抽象で「ここ掘れワンワン」を探す

組み合わせて目的・方針をシャープに定義する

具体(生声)と抽象(デコン)からの発見が揃ったら、それらを組み合わせて目的や方針を定義していきます。


具体:今回の固有の気付き・着眼は○○である
抽象:活用できる普遍の原理・構造・体験は○○である

定義の仕方もたくさんありますが、私がよく使うのは以下の4つです。いずれも定義は「B」ですが、その定義を鋭くするために、いわば踏み台として「A」が存在しています。


変化:AからB(「今まではこうだったけど」)
本質:AだからこそB(「このブランドだからこそ」)
対比:AではなくB(「こっちもあり得るけど」)
逆説:AなのにB(「普通だったらこうだけど」)

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例えば先ほどの投資の件、こんな示唆が得られたとしましょう。

具体:投資を始めないのは「お金/知識がない」のではなく「応援したい企業がない」から
抽象:サブスクのように「探す」のではなく「自然と出会う」体験はデビューのハードルを下げる

それをまとめると、「ここ掘れワンワン」と言わんばかりの、こんな定義(出発点)ができそうです。

「儲かる銘柄を探す」のではなく「推しの企業と出会える」投資サービス(対比型)

この定義が決まれば、ここから、「企業と出会える」体験はどういうものがいいのか? それはどのように世の中に表現されるべきか?ということを、徹底的に考える(アイデア開発をする)ことができるわけです。ちなみに、実際にこうした考え方で生まれたサービスが、SMBC日興証券が運営している、記事から株が買える投資サービス「日興フロッギー」です。

最後は潔く「番宣」させてもらいます

中編はここまでです。前回に引き続き、潔く番宣(講宣)しますが、こんな感じの内容を、9月からスタートする講座「クリエイティブディレクション講座 藤平達之クラス」でお届けする予定です。講座は、以下の8コマ構成になっています。

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今回書いた「定義」の話は第2~3回です。理論や知識に留まらず、「どのように聞けばいいの?」「どのようなデコンが効くの?」ということを、具体的にお話しできればと思います。その他、イマドキですがAIの活用方法なども。興味を持っていただけた方は、以下の講座概要をぜひご確認ください。

クリエイティブディレクション講座 藤平達之クラス
「クリエイティブディレクションの味方」 講座概要

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開講日:2025年9月18日(木)19:00~21:00
講義回数:8回
開催形式:教室開催(宣伝会議表参道セミナールーム)
詳細・お申込 こちらから
 
7月30日に実施した無料体験講座をアーカイブ配信中!こちらからご視聴ください。

最終回となる後編では、積み残した「実装」「姿勢」についての考えを書ければと思っています。ここまでお読みいただいた方、本当にありがとうございました!

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