去る8月6日、一般社団法人テクニカルディレクターズアソシエーションが主催する「TDA (Tech Direction Awards)」 というアワードの授賞式が開催されました。
TDAは作品のアイデアや表現だけでなく、それらを実現するためのテクニカルディレクションが優れているプロジェクトを表彰するアワードです。第2回となる今年から、AI部門というAIを評価軸においた部門が新設され、規模を拡大する中、筆者もその審査員として選考に参加させていただきました。
広告賞とは毛色が違う、「テクニカルディレクション」を評価するアワード
TDAはあくまでもテクニカルディレクションを評価するものであるため、通常の広告賞とは毛色の違う応募、受賞傾向ではありますが、総じてあらゆる局面でAIが活用されるようになったな、と思わされる応募作品の数々でした。
AIとは目的ではなく手段である、という原則論に立てば、長期的にはAIを使うことは当たり前となり、AI部門のような特別な捉え方も無くなっていくのかもしれません。しかし今という過渡期であるからこそ、そこに焦点を当てて評価する価値もあるように感じます。
その背景として、近年のAI分野は研究と応用の距離感が非常に近いことが挙げられます。従前のテクニカルディレクションとしては、技術の選定やインテグレーションの妙、といった現実解としての落とし所を見つけることが重要な要素でした。
