転売で失墜した顧客満足度 ワークマン、最大規模の生産計画で信頼回復へ

秋冬商戦で約465万点を大量生産

過剰な転売による品薄や欠品は、本来であれば企業側が被害者だが、商品が入手できない状況が続くと不満の矛先は企業に向けられる。作業着アパレルの「ワークマン」は「転売ヤーの鴨企業」などと批判を浴びている現状から脱却するため、今年の秋冬商戦で創業以来最大規模の大量生産を計画。重点4アイテムで約465万点、133億円規模となる。作業着だけでなく、一般向けカジュアルウェアも注力している同社は、供給力の改善により顧客満足度の改善と企業イメージの回復を図る考えだ。

イメージ 秋冬新製品発表会「WORKMAN EXPO 2025秋冬」

秋冬新製品発表会「WORKMAN EXPO 2025秋冬」

重点商品は、「XShelter」(エックスシェルター)(生産数=125万点)、リカバリーウェア「MEDIHEAL(メディヒール)」(同200万点)、EXILEとのコラボブランド「ZERO-STAGE(ゼロステージ)」第2弾(同100万点)、「KAITEKI WORK PANTS」(同40万点)の4アイテム。特に、予想以上の人気で品薄となった「XShelter」は昨年比8倍、「MEDIHEAL」は10倍の生産数となる。

ワークマンは長年、作業着専門店として幅広い需要に応えてきた。一般的なアパレルのように一商品が大量に売れるわけではないため、従来は大量生産を控えてきた。同社はフランチャイズ方式を採用していることもあり、過剰在庫を抱えるのは難しいという事情もある。

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