「ヱビスビール」全面刷新 上期は6割が新規客、「ビール無関心層」への接点を強化

ビール市場が縮小する中で、サッポロビールの「ヱビスビール」は1〜7月累計で前年同期比102.9%を維持した。2月発売の荒木飛呂彦氏描き下ろしデザイン缶などにも後押しされ、ブランドの新規顧客率は60%、6月の「父の日商戦」では出荷実績103%を記録。東京・恵比寿のブランド拠点「YEBISU BREWERY TOKYO(ヱビスブルワリートウキョウ)」には延べ17万人が来場した。9月10日にはブランド誕生135周年に合わせ、「ヱビスビール」の全面刷新を図るほか、限定醸造シリーズや協業商品の展開により、ビールへの「無関心層」を含む顧客接点の拡大を狙う。

リニューアルした「ヱビスビール」のキービジュアル

リニューアルした「ヱビスビール」のキービジュアル

9月製造分からリニューアル

サッポロビールは9月製造分から「ヱビスビール」をリニューアルし、順次切り替えを開始した。麦芽配合を微調整することで、液色の黄金感と余韻の深さを磨き上げたという。パッケージには新たに「Original」の赤字表記を加え、発売135周年を節目にブランドのアイデンティティを強調した。

マーケティング本部の下和田裕部長は「今のヱビスビールの最高到達点と位置付けている」と語り、周年施策の中心に据えた刷新であると説明。切り替えは順次進められ、11月上旬には店頭での露出を最大化する計画を明らかにする。こうした刷新を起点に、ブランド全体のコミュニケーションを下期に展開していく考えだ。

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