日本雑誌協会と日本雑誌広告協会は9月16日、ビデオリサーチの協力のもと2024年から2025年にかけて第2回デジタル広告効果測定調査「M-VALUE DIGITAL」を実施したと発表した。2022年の第1回調査と合わせてWebメディアのタイアップ広告効果測定が全100素材に達成したことを受け、このたび分析結果を公開した。
「M-VALUE」とは、両協会が主体となって2013年10月から2019年 の第6回調査まで実施してきた、雑誌広告効果の共通指標整備を目的とした調査。広告の接触率や到達率、広告接触後の心理変容・レスポンス行動などを測定することによって、蓄積したデータを用いて雑誌広告効果の基準値整備を目指していた。
その後、従来の雑誌広告を対象にした調査から「雑誌本誌+デジタル広告調査」への転換を図るため、調査アウトラインを再設計。2022年から、雑誌由来のWebコンテンツについて「Webメディアの中での価値」を相対的に検証する「M-VALUE DIGITAL」を実施している。
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第2回の調査では、デジタル領域における出版社Webメディアの有意性(媒体価値・読者熱量)を客観性高く解明し、今後の効果的かつ効率的なプランニングに資するデータベースを構築する目的で実施された。今回の調査結果の取りまとめにより、近年のインターネット広告における信頼感や広告疲れの回避が問題視される中、タイアップ広告は読み手から高い好感度を得るとともに、理解や興味を効果的に促進する手法であることが明らかになった。
主な調査結果は以下の通り。
「タイアップ広告」で幅広い層の高い態度変容を実現
Webメディアでのタイアップ広告100素材全体において「広告に対する好意」の高さがミッドファネル効果を押し上げ、ブランド認知度を問わず幅広い層で高い態度変容を実現しており、既存顧客のロイヤルティ向上から新規顧客獲得まで一貫した効果が見受けられた。(図表1)
購買力ある層へのリーチや、「次回の購入」の押し上げ効果が顕著
出版社Webメディアの閲読者は一般Webメディアと比べて平均年収が高くなっており、より購買力のある層に届いていることが示された。また、広告接触後の「興味関心」「検索意向」「購入意向」は一般Webメディア平均にくらべ5pt以上高く、購入予定における「次に買うとき・買い替えとき (49%)」は一般Webメディアに比べて+12ptと差分が大きくなってる。(図表2)
そして、出版社Webメディアについて広告素材のジャンル別で確認した場合も一般Webメディア平均を10pt以上上回っており、購買行動を後押しする広告施策であることが読み取れた。(図表3)
「信頼性」と「読者に寄り添う表現力」でタイアップ広告効果を牽引
また、出版社Webメディアのタイアップ広告効果が高い理由について、「広告に興味を持った要素」を一般Webメディア全体平均と比べた場合、出版社Webメディアでは「文章表現・編集」や「コメント力・編集者」といった、雑誌編集の経験に裏打ちされた独自性や信頼性が高く評価されている。(図表6)
| 調査概要 | |
| 調査エリア | 全国 |
| 調査方法 | インターネット調査 |
| 対象者条件 | 男女20才~59才当該Webサイト閲読経験者(月に1日以上)かつ当該誌の閲読経験者(当該誌がある場合) |
| サンプル数 | 各400サンプル(インターネット調査パネル)※2022年~2023年出版社Webメディアは読者公募 |
| 調査対象メディア | ①出版社Webメディア・タイアップ広告②一般Webメディア・タイアップ広告 |
| 調査実績 |
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