コピーライティングは、経営コンサルティングにどう効く? 3つのクイズで読み解く

クイズ2:子どもたちが立っていられた理由とは?

続いて、2つ目のクイズです。1950年代にロシアで行われた、ある研究から。

ある子どもたちのグループに「どのくらい長くじっと立っていられるかな」と言ったところ、2分立つことができました。もうひとつのグループの子どもたちには、別のことを伝えたら、11分も頑張ることができたのです。

さて、後半のグループには、なんと伝えたのでしょうか? ぜひ考えてみてください。

クイズ2:子どもたちが立っていられた理由とは?

…答えは、「持ち場で気をつけの姿勢で見張りをしている兵隊さんごっこをしよう」でした。(出典:ポー・ブロンソン、アシュリー・メリーマン『間違いだらけの子育て―子育ての常識を変える10の最新ルール』を元に筆者が一部改変)

言葉には、製品やサービスの価値を拡張する力があることは、広告やブランドに携わる方ならどなたも実感していると思います。「きっと勝つ」という言葉がキットカットに美味しさ以上の意味を与え、「クールビズ」という言葉がネクタイを外す行為を気候変動に立ち向かうアクションに変える。

こうした言葉の「価値拡張機能」は、経営のさまざまな局面でもっと活用されうるのではないかと感じています。たとえば、上記の子どもたちの例に見るように、同じ行動をやってもらうときでも、それにどんな意味や物語があるのかを言葉にして語ることで、そのパフォーマンスは大きく変わります。言葉には、企業組織のあり方や従業員の働き方に意味をもたらす力があるはずです。

次のページは、クイズ3:姉妹でオレンジを分け合うには?

次のページ
1 2 3
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ