累計1万個超売れた!ライオンズの「クソデカネックレス」が“語られるグッズ”になるまで

こんにちは。西武ライオンズ広報部長の赤坂修平です。

今シーズン、ライオンズに異彩を放つ応援グッズが登場しました。通称「クソデカネックレス」。正式名称は「ビッグチェーンネックレス」――なのですが、ファンの皆さんからは「クソデカネックレス」と呼んでいただいています(笑)。

「クソデカネックレス」を着用してヒーローインタビューを受ける、渡邉勇太朗投手(左)と西川愛也選手(提供:西武ライオンズ)。

球場でひときわ目を引く金色の極太チェーンと球団マスコット「レオ」の巨大チャーム。その存在感は、単なる応援グッズを超えて、ファン文化そのものを可視化するシンボルになりました。SNSを中心に自然発生的に広がったこの現象は、ライオンズの広報にとって大きな意味を持っています。なぜ、この“遊び心”がここまで受け入れられ、広がったのか。今回のコラムは、その舞台裏をお話ししたいと思います。

球団広報部長の立場で商品を正式名称で書かないのもどうかと思うのですが、ここではあえて“クソデカ”と書かせていただきます。

クソデカネックレス誕生の裏側

「ビッグチェーンネックレス」税込3,900円(提供:西武ライオンズ)。

きっかけは、球団のMD部門に所属する中村作(私は親しみを込めファーストネームで「作(つくる)」と呼んでいます)の提案でした。彼は年齢も一回り以上離れているのですが、私がライオンズに着任したころから、よく議論を交わす仲になっていました。

ある日、彼から「こんなアイテムをやりたい」と持ち込まれたのが、このネックレスです。MLBの試合中継で見かけて着想を得たものだったようですが、正直最初に聞いたときは「本当に売れるのか?」と半信半疑でした。でも、彼の目は本気でしたし、若い担当者が自信を持って、説明する姿には頼もしさを感じました。

西武グループには「でかける人を、ほほえむ人へ。」というグループビジョンがあり、その実現のために掲げている役職員の行動指針は「誠実であること」「共に歩むこと」「挑戦すること」の3つです。ライオンズの文化にも「まずはやってみよう」という柔軟さがあり、この挑戦はその精神に合致していました。だからこそ、商品化に踏み切りました。

実はこの「まずはやってみよう」の姿勢を象徴するエピソードとして、前シーズンのコラムで紹介した「ロン毛グッズ」があります。あの時も、彼と広報部員と髙橋光成投手が三位一体となって形にしたもので、今回のクソデカネックレスと通じる“挑戦する文化”の延長線上にありました。

誰でもロン毛になれる「ロン毛キャップ」は税込4,950円。現在は完売(提供:西武ライオンズ)。

ファンの熱を引き出す“非日常性”

選手同士でネックレスをかける場面も(提供:西武ライオンズ)

クソデカネックレスは、実用性という観点ではゼロです。かさばるし、軽いといってもそれなりに重さがある。それでも多くのファンが手に取り、身につけるのはなぜか。そこにあるのは“非日常性”です。

私があるメディアに渡したメモにこう書いてあります。

「機能的価値はなし、あるのは情緒的価値のみ」

ファンの皆さんは、球場でしか味わえない体験を求めています。声を出すだけが応援ではない。フラッグを振る、ライオンズの応援歌である「チャンテ(チャンステーマ)」を歌う、身につける、飛び跳ねる――それらが一体となってスタンドの熱気をつくり出す。ネックレスの“ジャラジャラ音”もまた、その応援リズムの一部になりました。

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西武ライオンズ広報変革記~NEXT STAGE 2025~
赤坂修平(西武ライオンズ 広報部長)

2000年コクド入社、2004年広報室へ配属、以降は西武グループ各社で広報と企画を相互に歩む。2006年プリンスホテル事業企画部広報担当、2009年に同部ゴルフ・スキー担当も兼務。2011年西武ホールディングス広報部、2018年に経営企画本部 経営戦略部。2019年に同本部 西武ラボ(新規事業創造)課長となり、2023年から西武ライオンズ 広報部長。

赤坂修平(西武ライオンズ 広報部長)

2000年コクド入社、2004年広報室へ配属、以降は西武グループ各社で広報と企画を相互に歩む。2006年プリンスホテル事業企画部広報担当、2009年に同部ゴルフ・スキー担当も兼務。2011年西武ホールディングス広報部、2018年に経営企画本部 経営戦略部。2019年に同本部 西武ラボ(新規事業創造)課長となり、2023年から西武ライオンズ 広報部長。

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