上智大学と住友商事・SCSK系コンサルファーム、AI時代の経営人材育成プログラム開始

上智大学と住友商事・SCSKグループのコンサルティングファームのGran Manibusは、AI時代における新たな経営人材の育成に向けたプログラム開発を目的とした共同研究を10月から開始した。

この共同研究は、AIを単なる技術ではなく戦略的な意思決定のパートナーとして活用できる経営人材の育成を目指している。上智大学百瀬公朗研究室の分析によると、日本企業ではAIの導入や活用が技術部門に偏りがちで、経営に関わる人材がAIの本質や可能性を十分に理解し戦略的に活用する体制が整っていないという課題がある。

プログラムは、「コインテリジェンス(Co-Intelligence)」と「コンセプチュアル・フルーエンシー(Conceptual Fluency)」という2つの思考様式に基づいて設計される。前者はAIの知識を活用して経営をエンパワーする力、後者はAIの技術的専門性を持たずとも複雑性を把握し戦略的に舵取りする思考力を指す。

研修は企業の経営層や執行役員、本部長クラスを主な対象とし、2026年度中のプログラム完成を目指している。研究成果は書籍や教材として発信され、企業現場での実践的な活用につなげる予定だ。

上智大学の百瀬公朗特任教授は「生成AIの波に乗り遅れることはもはや許されない。経営トップの覚悟が問われている」とコメント。Gran Manibusのミゲル アンヘル エステベス アベ代表取締役社長は「AIが産業構造を根本から変革する今、経営に携わる人材には、経営課題に対してAIをどう活用するかという実践的なノウハウが不可欠」と述べている。

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